里中くんに対する酷さが凄い まるで打ち切りマンガの様な結末
[家族愛の漫画、それがドカベンという名作漫画]
[ドカベン 水島新司 全48巻]
1972年発売 秋田書店 ジャンル 野球漫画 参考価格6000円
私の家庭は、とにかくみんなマンガが好きでした。
おじいちゃんは、劇画のマンガを
(ゴルゴ13)
お父さんは、野球のマンガを
(あぶさんやドカベン)
お母さんは、料理マンガを
(クッキングパパ)
今思うにとても不思議な家庭でした。
(友達の家に行っても、マンガの量が少なかったのが衝撃的でしたね)
そんな、先祖代々マンガ好きの家庭ですが
最近また、昔のマンガを読み返していまして
幸せな時間を過ごしています。
昔のマンガというのは本当に素晴らしいですよね。
今の自分の状態で、昔の漫画を読む事によって
更に、マンガの意味が分かるのが楽しいです。
そんな今回の、まさか最終回で泣くとはでお馴染み、最強の名作野球漫画
初代ドカベンの感想です(*’▽’)
ドカベンとはどんな漫画?
ドカベンというマンガは、全48巻の超大作野球マンガです。
個性的なキャラクターが多く
今読んでも、大変濃くて面白いマンガです。
例えるならば
全てのキャラクターを、別の野球漫画の主人公にしてスタートしたとしても
なんの問題も無いくらいのスターキャラクターばかりです。
しかし、今読み返してみると結構深いストーリーだったんですね。
単純な野球マンガと思いきや
家族の絆が、重要なキーワードで進んで行きます。
読んでいて、ジーンと来る話が沢山ありますが
それこそが、ドカベンの最も痺れる所ですね。
主人公の山田太郎は、両親を幼いころに亡くしまして
おじいちゃんと、妹のさちことの三人家族で生活しています。
この漫画のスタートから既に
「家族の絆」というキーワードで始まっているので
最初から最後まで家族の話として進んで行くのが、最高でした。
初代ドカベンの感想でもあり レビューでもあり
[今だから分かる最終回が酷い理由]
そんな、感動的であり、家族の絆が重要な超大作漫画
ドカベンの最終回が、実は···酷いんです。
普通の野球マンガの最終回というのは、
甲子園を優勝して、みんな笑顔でワーワー言って明るく終わります···。
しかし、ドカベンの最終回は全く違います。
ドカベンの最終回は
甲子園を優勝して、笑顔で帰ってきて、明るく終わり…かと思いきや
絶対的エースの、「里中智」君が学校を中退して終わります。
更に、学校を中退する理由が
[母親の治療費を稼ぐ為]という
家族の絆の為に、好きな野球を辞めるんですね。
お母さんに必死に育ててもらって
甲子園のスーパースターになれたのだから
「今度は自分が、お母さんの為に仕事をして治療費を稼ぐね…」という事です。
そして、そんな里中君を
みんなで見送る感動のエンディングです。
超大作野球マンガの最終回が
[野球を辞めて働く]という、まさにビックリの展開で終わるんですよね···。
(ただこの最終回の話が、ドカベンで一番泣ける感動のエピソードです。)
しかし、当時リアルタイムで読んでいた人は
この結末に納得出来なかったでしょうね。
「エースの里中君が野球を辞めた!」なんて。
まるで
「ゴルゴが殺し屋を辞めた!!」
「両さんが警官を辞めた!!」
「のび太くんが賢くなった!!」
そんな、当時の読者には衝撃的な最終回だったと思います。
しかし、なぜドカベンの最終回がこんな酷い終わり方だったのかには
ちゃんとした理由がありました。
それは続編の[大甲子園(全26巻)]の存在です。
この大甲子園は、今までに発売された水島マンガのお祭り的な作品で
そのメインのストーリーが
ドカベンの山田太郎であり、里中君の友情ストーリーなんですね。
なので、お祭り的な作品ですが
基本的な流れとしては、ドカベンの続編なんですね。
つまり、最終回のあの酷い終わり方だったからこその
この、大甲子園を読んだ時のとてつもない感動に繋がるんですね。
もはや、大甲子園という漫画は、
里中君の為のマンガといっても過言ではないのでした。
ドカベンを読んだだけでは最高にモヤモヤするのですが
大甲子園を読むことで、
「やっぱりドカベンは最高傑作だよね」と成るわけですね。
ちなみに、ドカベンの高校野球が終わるまでには全74冊です。
更に、ここからプロ野球に乗り込んで行きますからね。
まさに、ドカベンは人生かけて楽しめる
野球マンガに成って行ったのでした。
野球を知らなくても楽しめる
ドカベンという痺れる友情マンガはいかがですか(^O^)
ドカベンに似た泣ける漫画
[死神くん]
この漫画を一言で表すならば、涙が枯れるまで号泣できる漫画です。
死神くんという、
自分の死を教えに来る、恐怖の存在に出合う事で巻き起こる、
一話完結のヒューマンドラマ漫画でした。
自分があと数日で死ぬと分かった主人公達が
自暴自棄になりながらも
最後の瞬間まで真剣に生き抜いていくというストーリーなのですが
漫画史上もっとも泣いたのではというくらいの凄さでしたね。
「あの話が泣けるよね」という漫画は沢山あります。
しかし、死神に関していえば
「ほとんどの話が号泣出来るよね」ですからね。
まさに涙が枯れるまで感動出来る作品でした。
[釣りキチ三平]
皆さんはこう思っているはずです、
「釣りキチ三平って釣り漫画でしょう」と。
そうです、100%釣り漫画です。
もはや、釣り漫画を超えた、三平君と巨大魚の格闘漫画です。
そんな釣りキチ三平は最高に泣けるんですねえ。
そして、ハッキリ言ってしまえば
釣りキチ三平は、最終巻だけを読んでも大満足できる作品でした。
勿論、最初から全巻まとめて読んで欲しい名作漫画なのですが
最終巻の釣りキチ同盟編のストーリーがたまらなく好きなんですよね。
私が釣りキチ三平にハマったのも、最終巻のあまりの素晴らしさに
「これは、一生かけて全巻集めなきゃな」というほどの凄さでしたね。
最終巻には、
どうして三平君が釣りを好きになったのか?
どうして三平君は、いつも笑顔を絶やさないのか?
こんな、三平君の秘密が全て詰まっていました。
三平君の子供時代のストーリーを交えながら
最後まで突き進んで行きますので
最終巻だけは、ヒューマンドラマの漫画として読めるんですよね。
まさに、今回のドカベンの最終回と同じく
「まさか釣りキチ三平で、こんなにも泣かされるとは」といった名作漫画なのでした。
ドカベンの最終回が酷い理由のまとめ
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ドカベンも泣ける
死神くんも最高に泣ける
釣りキチ三平も最高に泣ける
泣ける漫画は偉大だと改めて思わされましたね(*^▽^*)