レトロゲームとマンガとももクロと

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ホムンクルスというトラウマ確定の漫画  なんだろうこの漫画 本当になんだろう?

トラウマ製造漫画第二段 最後の最後まで意味が分からない

 

[意味が分かる方が良いのか、悪いのか  分からない方が良いでしょうね]

[ホムンクルス  小学館  山本英夫]

2003年発売  ジャンル ミステリー  全15巻  参考価格1750円

 

 

数ある手塚治虫作品の中で

もっとも難解で、もっとも心にダメージを与える作品といえば

「奇子(あやこ)」だと書きました。

 

どうやら、私と同じように

奇子を読んで心をやられた人が結構多く

「あの感情は私だけじゃないんだ…」と嬉しかったですね。

 

そんな、心にダメージを与える漫画が

もし他にもあったとしたら、とても素敵だと思いませんか?

 

あの、奇子を読み終わった後の

何とも言えないもやもやする気持ちというか

 

村上春樹作品を読んだ後の

酔っぱらっている様な感覚が

体験できる漫画があるとしたら素敵だと思いますよね。

 

 

そんな今回の、前半は本当に名作漫画 後半は頭がパニックになる漫画

ホムンクルスの感想です。

 

 

 

ホムンクルスとはどんな漫画?

 

このホムンクルスですが

2003年から、ビックコミックスピリッツで連載されていた

オカルトでもあり、ミステリーでもあり、サスペンスでもある不思議な作品でした。

 

ホムンクルスという漫画のストーリーは

 

お金に困った主人公が

お金のために生体実験の被験者になるという始まりで。

 

その生体実験の方法が

「トレパネーション」という「自分の頭がい骨に穴をあける」方法でした。

 

人間の脳と言うのは

頭がい骨という窮屈な容器によって、多大なストレスを感じているはず。

 

そんな頭がい骨に、大きな穴をあける事で

 

ストレスを軽減できたとしたら

 

人間の脳はもっと凄い事になるのでは?

 

こんな、とてもショッキングな展開に

「いったいどんな漫画なんだろう」そんな初めての印象でした。

 

その後の主人公は、頭にあいた不思議な穴のおかげで

 

日常生活の中に、非日常が

 

非日常生活の中に、日常が

 

こんな、だんだんと変な世界に巻き込まれていき

 

この特殊能力をどうやって生かしていくのかを悩んで行く…。

 

こんな何とも言えない、ダークな雰囲気にはまりまして

 

ぱらっと立ち読みした瞬間に

「これはじっくりと読まないと勿体ない!!」と思い

直ぐに全巻を買いましたね。

 

そんな最初の導入は、絶対に面白い漫画だと分かる

素晴らしい作品なのでした。

 

 

 

ホムンクルスの感想でもあり レビューでもあり

 

[前半は文句なく面白い、サスペンス漫画]

 

私が、どうしてこんなにも

ホムンクルスを全巻購入するくらいはまったのかというと?

 

漫画の展開が

手塚治虫作品の「どろろ」的だと思ったからなんです。

 

ホムンクルスの主人公は

生体実験の影響で特殊能力が身に付くんです。

 

その特殊能力とは

「相手の心の闇が見える」という能力で。

 

さまざまな心の闇を、主人公が必死に解決することによって

自分の心の闇もちょっとずつ解決していく。

 

そんなストーリーの展開が、

精神世界のどろろだと思っていました。

 

相手の闇だと思ったら、実は自分の闇なのでは…みたいな

 

ミステリアスな展開に、完全に魅了されたのでした。

 

 

 

[後半からの展開が まったく訳が分かりません ]

 

前半が、そんなにも素晴らしい展開ですので

後半の展開も、そんなミステリアスな展開で進んで行くと思いますよね。

 

「この壮大なストーリーをどうやって終わらせるのだろう?」

そんなワクワクでした。

 

 

ところが、後半のホムンクルスでは

 

そんな、人助け的な展開を全て吹っ飛ばして

 

どろどろとした、精神的な世界が進んで行くんです。

 

ホムンクルスを書いている作者の人格が

急に変わったみたいでした。

 

まるでトレパネーションをされたみたいに…。

 

 

ホムンクルスの前半が

ドキドキワクワクのミステリアスな展開なら

 

ホムンクルスの後半は

おどろおどろしいサイコホラー的な展開なのではないでしょうか。

 

 

友達が家に遊びに来た時に、

ホムンクルスを最後まで読んで。

 

「これは、結局どんな話だったの…」と聞かれたときに

 

「わたしも、未だに意味がわからない」と答えるしかありませんでした。

 

友達も最初は

「この漫画めちゃくちゃ面白い♪」と喜んでいたのに

 

「なんだ、この漫画…」と徐々に元気が無くなっていったのが

最高に印象的でしたね。

 

これが最初から、おどろおどろしい展開ならば

心の準備も有ったのでしょうが。

 

ヒーロー漫画の様な前半ですから

「絶対に後半では巻き返してくれるはず」なんて

希望的観測で最後まで読んでしまい。

 

結局は心に大ダメージを与えてくれましたね。

 

 

裏を返せば、

最後まで気になる引っ張りかたをしていたからこそ

どんな展開でも読めたのかも知れません。

 

 

最初は思っていました、

「こんな漫画を買わなきゃ良かったな…」と。

 

しかし、何度も読み返してみると

「意外と癖になるな…」と思えるようになりました。

 

大絶賛できるのかと聞かれれば、問題は沢山あるのでしょうが。

 

あの伝説的なトラウマ漫画

奇子にも負けないくらいのパワーはあると思いますので。

結局は名作漫画なのかも知れませんね。

 

 

ホムンクルスのまとめ

 

なぜ読んで欲しいのか?

 

最初は嫌いだったのに

何度も読み返していくと、少しずつ好きになってしまう。

 

こんな不思議な中毒性がこの漫画にはあったのでした。

 

 

なにがそんなに面白いのか?

 

最初はヒーロー的な展開

 

後半はサイコホラーの様な展開

 

こんな狂った漫画は、他にないのではないでしょうか。

 

 

今急いで買う理由ってあるの?

 

「私は奇子好きだったよ」という人が居たら

ぜひホムンクルスの、不思議な世界に挑戦してみてください。

 

きっと、あなたの手にもおえない漫画だと思います。

 

前半のワクワク感を返してほしい 

 

でも嫌いになれない作品なのでした

 

 

前半は最高クラスのミステリー 後半は最高クラスに意味不明

ホムンクルス

 

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