松本零士が贈る名作短編集
[戦争を題材にした作品と恋愛作品のごった煮] 参考価格250円
[パニックワールド 松本零士 全一巻]
1975年発売 朝日ソノラマ ジャンル 短編集
今の年代の人は、
松本零士さんの作品をあまり読んだことが無いそうなのですが、
かなり勿体ないと思いますね。
「だって、昔の漫画なんでしょ…」と思う前に読んでみて欲しいですね。
きっと、イラストの綺麗さに度肝を抜かれる事でしょうから。
そんな松本零士さんの名作漫画
パニックワールドの感想です(*’▽’)
パニックワールドとはどんな漫画
このパニックワールドですが、
1975年に朝日ソノラマから発売された短編集でした。
作者の松本零士さんは、
銀河鉄道999や宇宙戦艦ヤマトなど、
ド派手でありながら、繊細なイラストの戦闘シーンに定評のある作者さんですが、
そんな松本零士さんが贈る、最高の短編集が今回のパニックワールドという訳ですね。
漫画のストーリーは、
とある日、第二次世界大戦時に落とされた不発の原子力爆弾が発見される、
そんな頃パニックシンジケートなる団体から、
その爆弾の起爆装置を持っていると脅される、
そんな危機からどうやって脱出するのかを描いた
パニックワールド
日も当たらない地下世界に生きる貧乏な青年と、
母親の為に一度でいいから綺麗に咲く花を見せたいと願う、
美少女との恋愛模様を描いた
夜光都市のミライ
突如として現れた国籍不明の軍隊と戦っていく
黒死鳥4444
何をやっても裏目ばかりの青年が、
とある自分の才能に気づき世間を渡り歩いていく
黄色い兎
こんな豪華四本の作品が楽しめる短編集でした。
この漫画を読んだ後には、
人生とはなにか、人間とはなにかを考えさせてくれる作品で、
人間の本質というのを深くえぐっている作品でした。
そんな、漫画を読み終えた後で、
他の人達はどう持っているのか意見の交換をしたくなる、
胸にいつまでも残っていく作品でしたね(^◇^)
パニックワールドの感想
[松本零士さんには戦争作品よりもヒューマンドラマを書いてほしい]
松本零士さんと言えば、戦争漫画の王様だと思います。
戦闘機の美しさ、戦艦のダイナミックさ、
お互いに戦う理由を持たせて、正義と悪のどちら側の視点でも楽しめるという二面性。
そんな、今までの勧善懲悪という概念を、
綺麗でダイナミックなイラストで破壊した、王様だと思います。
しかし、今回のパニックワールドを読んで分かったのが、
ヒューマンドラマを書くテクニックの凄さが溢れていた事ですね。
この短編集の構成でいうと、
戦争漫画、恋愛漫画、戦争漫画、恋愛漫画、
こんな、明らかにミスマッチともいえる異色の構成なのですが、
実はこれが素晴らしいんですよね。
戦争漫画という、とても塩辛いものを食べてから、
恋愛漫画という、濃厚なスウィーツを食べる、
そしてまた塩辛いもの、そしてまたスウィーツ、
この繰り返しで漫画を読むことにより、
戦争漫画だけの短編集を読んだり、
恋愛漫画だけの短編集を読んだ時とは全く違う、相乗効果が表れてくるんですよね。
さっきまでは、生きるか死ぬかを描いていたのに、
こちらでは甘酸っぱい恋愛を描いている、
しかし次のページには、また戦争の恐怖を描いている、
しかし最後を締めくくるのは、最もリアルな生活を描いた恋愛漫画で終わっていく…。
こんな、漫画を読んでいて感じる、
ジェットコースターに乗っているかの様な激しさが、本当に素晴らしく、
読んだ後に、10分くらいボーっとこの漫画の事を考えていましたね。
そんな、ヒューマンドラマのあまりの上手さに、
読んだ後には胸が苦しくなる作品なのでした(*´Д`)
パニックワールドのまとめ
今になって読み返して思ったのが、
この短編集は喜怒哀楽を表現していたのではと思うんですよね。
そう思ってから読み返すと、更に何倍も楽しめた作品でしたね。
松本零士さんの作品を読んだことが無い人には、
この漫画で凄さを知ってから、他の漫画へと進んで行くのも良いのかも知れませんね。
そんな、人間の心理描写を上手く描くことによって、喜怒哀楽を表現している名作漫画
パニックワールドの感想でした(*^▽^*)
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