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クリアした者はどんなRPGもクリアできる!最凶のダンジョンRPG『ウィザードリィエンパイア2』

クリアした者はどんなRPGもクリアできる!最凶のダンジョンRPG『ウィザードリィエンパイア2』

寝る前に数時間、嫌な汗をかきながら延々とプレイしていたゲームがあります。

 

「もう諦めようかな…」と何度思ったことか。

 

しかし、私はウィザードリィを愛しています。

 

だから、諦めることなんてできませんでした。

 

そして、ようやく、ついに終わったんです。

 

正直な話、もし「ウィザードリィ」の冠が付いていなかったら、

完全にギブアップしていたでしょう。

しかし、これはウィザードリィ。意地でクリアしました。

 

2002年にスターフィッシュから発売された

PlayStation用RPG『ウィザードリィエンパイア2』は、

まさにそんな血と汗と涙の結晶となる、3DダンジョンRPGの最難関作品です

(PC版ではパワーアップ版もリリースされています)。

 

とんでもない“苦行”があなたを待ち構えていますが、

その先に待つ達成感は、他のRPGでは決して味わえない比類なきものです。

 

「こんなに難しいRPGは他にない!」と評される本作は、

ウィザードリィの上級者、そして「RPGの真髄を極めたい」と願う猛者たちにこそ、

ぜひ挑戦してほしい一本です。

 

 

『ウィザードリィエンパイア2』ってどんなゲーム?

 

物語は、何者かに誘拐されてしまった王女ニルダを探すため、

不気味で広大なダンジョンを冒険していく、という王道ファンタジーです。

 

ゲームシステムは、

『世界樹の迷宮』『女神転生』のようなオーソドックスな3DダンジョンRPG。

 

プレイヤーは、性別、性格、職業を決めて、

自分だけのオリジナルパーティーを編成し、6人パーティでダンジョンを探索します。

 

今作では、新しい職業や種族が増えており、

種族と性格によってパーティーの相性が決まり、ステータスが増減するという

独自のシステムも楽しめます。

 

アイテムやモンスターの図鑑も用意されており、

様々な要素を集めていくことで「称号」を貰えるなど、やり込み要素も満載です。

 

ウィザードリィという王道の作品に、

今風のシステムをパワーアップさせて搭載。

 

そして、その難易度を10倍くらいに引き上げた本作は、

まさにバカと根性なしを完全に排除した、ヤバすぎるRPGなのです。

 

 

このシステムを考え出しただけで、このゲームは「偉大」になった!

 

実は私にとって、『ウィザードリィエンパイア2』はずっと憧れの作品でした。

 

前作『ウィザードリィエンパイア』も大好きだったのですが、

それ以上に、今作に搭載されたとあるシステムに、最高に惹かれていたんです。

 

その最高のシステムこそが、「経験値をお金で買える」システムでした!

 

過去にも『桃太郎伝説』や『サガ』など、

お金さえあれば無限にステータスをアップさせられる

ドーピングアイテムが存在する作品はありましたが、本作はそれをさらに上回ります。

 

稼いだお金を、そのまま経験値に変換できるという、

ぶっ飛びすぎたシステムなのです。

 

1万ゴールドは1万経験値に、100万ゴールドは100万経験値に…。

 

こんなとんでもないシステムが、なぜ本作で絶大な力を発揮するのか?

 

それは、一般的なRPGのように装備にお金をほとんど使わない、

ウィザードリィだからこそ。

 

装備は現地調達が醍醐味なので、

気づけば数億ゴールドが貯まっているのが当たり前。

 

その有り余るお金が、まさかの戦力強化に直結するのです!

 

これほど幸せなことはありませんでした。

 

この画期的なシステムは、

後に様々なウィザードリィシリーズにも搭載され、

今では珍しくなくなりましたが、

2002年という時代にこの斬新すぎるシステムが搭載されていたという事実だけで、

このゲームは「偉大」だったのかもしれません。

 

ガンガン稼いで、ガンガンレベルアップさせる快感を、ぜひ体験してみてください。

 

 

RPG史上最悪のトラップ!「爆発する壁」が心をへし折る…

 

このゲームは、とてつもなく難しい作品です。

  • マッピングの困難さ: 嫌なトラップがてんこ盛りで、地図作りが一筋縄ではいきません。
  • モンスターの狂気的な強さ: HPが高めに設定されているだけでなく、首をはねてきたり、レベルを吸ってきたりと、容赦ない攻撃を仕掛けてきます。
  • イベントの停滞: 一度イベントが停滞すると、次にどこに行けばいいのか全く分からなくなり、5時間以上延々とマップを歩き回る羽目になることも。

まさに、今までのウィザードリィの10倍くらい難しいと感じました。

 

そんな中でも、特に心を折られたのが、悪名高い「爆発する壁」です。

 

爆発する壁とは?

 

その名の通り、触れた瞬間に大ダメージを与えてくる壁のこと。

 

ウィザードリィには、

周りが真っ暗になり、自分がどこにいるか分からなくなる

「ダークゾーン」という嫌なトラップがあります。

 

これまでのシリーズでは、

ベテランプレイヤーは壁沿いに歩くことで脱出できましたが、

今作ではこの戦法に待ったをかけます。

 

「壁沿いに歩くんですか?だったら壁を爆発させますね!」

 

こんな容赦ない展開で、一瞬にして全滅の危機に陥ります。

 

正直言って、これはただの嫌がらせです。

 

プレイヤーの心を折るためだけに用意された、狂ったトラップと言えるでしょう。

 

ウィザードリィ初心者なら、この時点でゲームを諦めてしまうレベルです。

 

このトラップさえなければもっと評価されていたかもしれませんが、

このトラップがあったからこそ、

「この作品はとんでもなくヤバい!」と誰もが理解するのです。

 

対処法としては、常に「調査」コマンドを使うこと。

 

「火薬の匂いがする」といったメッセージが出たら要注意。

 

このメッセージに気を付けて進んでみてください。

 

 

RPGに「なぞなぞ」を搭載!?ただの嫌がらせ「モンドーくん」

 

このゲームのもう一つの最大の問題点は、「モンドーくん」です。

 

モンドーくんは扉のキャラクターになっており、

様々な問答をプレイヤーに投げかけてきます。

 

数学的な問題、なぞなぞ、あるなしクイズなど、

殺伐としたウィザードリィの世界で、まさかのIQ問題を解かされることになるのです。

 

正解すれば先に進めますが、間違えれば全体に大ダメージ。

 

嫌な問答はパスできるものの、これが本当に辛い。

 

最初はポンポン答えられますし、パスもできるので

「この問題は分からないから次!」と気軽に進めます。

 

しかし、問題をクリアしていく度に、どんどん難しい問題が残っていくのです。

 

その結果どうなるか?

 

1時間まったく進めなくなる、という地獄が待っています。

 

倒せないボスや解けないイベントなら突破口がありますが、

問題が全く解けない場合は、文字通り一歩も進めません。

 

私はクリアまでに約50時間かかりましたが、

そのうち15時間はモンドーくんに費やしていたと思います。

 

RPGなのに、なぞなぞで精神的ダメージを与えてくる…この部分だけは、

本気で勘弁してほしいと思いました。

 

一応の対処法を伝授しましょう。

  1. 正攻法(物理): 問題の答えの多くは、数字かアルファベットで表すことが多いです。つまり、いつかは当たります。0から9まで、AからZまで、総当たりで入力すれば当たります。その間に何度も大ダメージを食らいますが、クリアできない地獄に比べればかすり傷。この無茶で乗り切ってみてください。
  2. 邪道(ワープ): 「転移の兜」というアイテムを使い、1歩歩くたびにどこかにワープするという方法です。他のウィザードリィでは、壁に転移すると全滅しますが、今作では壁が少ないため、ワープし放題。運良くモンドーくんの先にワープできれば、なぞなぞを無視して進めます。ただし、この方法は完全に邪道であり、モンドーくん関連の称号は取れません。どうしてもという時にお使いください。

 

 

ラストダンジョンをクリアするのに20時間!?これがエンパイア2の本当の地獄だ

 

私はこれまでに400本以上のRPGをプレイしてきましたが、

これほどラストダンジョンが難しい作品には出会ったことがありません。

 

ラスボスが強いRPGはたくさんあります。

 

『ロマンシングサガ』シリーズや『ラストバイブル』シリーズなど、

ラスボスを倒すために5、6時間レベル上げをするのが普通でした

(『ロマサガ2』はいくらレベルを上げても倒せませんでしたが…)。

 

しかし、『ウィザードリィエンパイア2』に関して言えば、

ラストダンジョンに到着してから、ラスボスに出会うまでに15時間かかりました。

 

ラスボスが強いとか関係なく、

ダンジョンをクリアするのに15時間かかるのです。

 

しかも、これはリセットしている時間を含んでいません。

 

私のクリア時間は34時間でしたが、

合計プレイ時間で言えば軽く50時間はかかっています。

 

ですので、実際には20時間以上はかかっているでしょう。

 

さらに、ラスボスの強さもとんでもないことになっているので、

そこから延々とレベル上げをする作業が始まるのです。

 

ひとつ上の階層に進めただけで祝杯をあげたくなる…そんな作品を、

ぜひお楽しみください。

 

 

ぶっちゃけ、面白いのか?

皆さんが一番気になるのは、この一点に尽きるでしょう。「このゲームは面白いのか?」と。

  • ウィザードリィを知らない人にとっては…

おそらく辛いでしょう。耐えられないと思います。まずは『リルガミンサーガ』のような超名作ウィザードリィをプレイしてから、体験することをおすすめします。

  • ウィザードリィに慣れている人にとっては…

多分辛いです。ウィザードリィを嫌いになるかもしれません。ただ、この壁を乗り越えたら、もっとウィザードリィを好きになると思います。ぜひチャレンジしてみてください。

  • ウィザードリィしか愛せない人にとっては…

最高のゲームだと思います。どうやったら全部埋まるの?というくらいのレアアイテムの数々。どうやったら倒せるの?というくらいの隠しボス。ラスボスを倒した時の、あの筆舌に尽くしがたい感動。これら全てが、ウィザードリィ好きにはたまらないでしょう。絶対にプレイすべきです。

 

これは、プレイする人を選ぶ孤高のRPGです。

 

ウィザードリィを知らない人は慣れてから。

 

ウィザードリィに慣れている人はお試し感覚で。

 

そして、ウィザードリィしか愛せない人は、絶対にプレイしてください。

 

 

『ウィザードリィエンパイア2』まとめ

  • なぜ遊んでほしいのか?

辛ければ辛いほど、クリアした時の感動が段違いです。そんな唯一無二の達成感を体験してほしいです。

  • 何がそんなに面白いのか?

勝てない相手を倒す。これに尽きます。ボスだけでなく、雑魚モンスターにすら勝てない状態から、彼らを倒せるようになった時のあの喜び。これが『ウィザードリィエンパイア2』の醍醐味なのです。

  • 今急いで買う理由とは?

急いで買う必要はありません。そろそろいけるかも?と思った、その時が、このゲームの遊びごろです。

 

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