レトロゲームとマンガとももクロと

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ファミコン版「ドッジ弾平」が仕掛けた、予測不能の駆け引きに挑め!

ファミコン版「ドッジ弾平」が仕掛けた、予測不能の駆け引きに挑め!

今回ご紹介するのは、

誰もが熱狂したあのドッジボール漫画のゲーム化、

ファミコン版「炎の闘球児・ドッジ弾平」です!

 

1992年にサンソフトから発売されたこのゲームは、

「全国1000万人のドッジ弾平ファンに贈る」という言葉通り、

このゲームはただのキャラクターゲームではありません。

 

「キャプテン翼」がサッカーブームを、

「テニスの王子様」がテニスブームを巻き起こしたように、

そして、まさかの「こち亀」がベーゴマブームを巻き起こしたように(!?)

 

漫画やアニメには、社会を変えるほどの途方もない影響力がありました。

 

小学生にとって、漫画はまさに遊びの教科書。

 

漫画を読んだ瞬間から、その世界に飛び込みたくなる…そんな純粋な衝動が、

私たちを突き動かしていたのです。

 

 

ドッジボールの常識を覆す、まさかの「カードバトル」!?

 

「炎の闘球児・ドッジ弾平」は、

「こしたてつひろ」先生原作の熱血ドッジボール漫画をゲーム化した作品です。

 

この漫画の影響で、

実際に全国各地でドッジボールブームが巻き起こったのは、紛れもない事実。

 

誰もが「炎の魔球」を投げたいと願ったものでした。

 

誰もが「熱いアクションドッジボールゲーム」を想像したはずです。

 

しかし、このゲームはプレイヤーの予想を良い意味で裏切りました。

 

なんと、そのシステムは

オーソドックスなドッジボールゲーム…ではなく、

まさかの「カードゲーム」と「シミュレーションゲーム」を融合させた、

異色の作品だったのです!

 

お互いにカードを出し合い、

数値が高い方が相手にダメージを与えたり、

シュートをキャッチしたりできる…その感覚は、

まるで「ドラゴンボール」のカードゲームに近いかもしれません。

 

キャラクターにはそれぞれ攻撃力と防御力が設定されており、

その数値がそのままダメージに直結するという、なんとも硬派な作り。

 

弱い相手がどんなに強いカードを出しても、

相手のエース級にはこれっぽっちもダメージを与えられない…。

 

この徹底した数値設定は、

まさに「原作を最大限に表現している!」と膝を打つほどでした。

 

圧倒的な強さを見せつけられ、そこに立ち向かっていく。

 

これこそがスポーツ漫画の王道であり、

その「理不尽さ」がプレイヤーの闘志を燃え上がらせるのです。

 

そして、エース級キャラクターが放つ必殺技のシーンは、

ファミコンとは思えないほど美麗なムービーが流れ、

プレイヤーを感動の渦に巻き込みます。

 

いかに相手のエースを無視して雑魚から倒すか?

 

いかに相手の必殺技をかわすか?

 

そんな、ヒリヒリするような駆け引きこそが、

このゲームを最高に面白くしている要因でした。

 

 

勝負を決定づける「禁断のカード」!駆け引きの奥深さに震えろ!

 

このゲームには、

通常のカードの他に、勝負を大きく左右する2種類の特殊カードが存在しました。

 

一つは「パスカード」。

 

これは「貧弱なキャラクターで攻撃したくない」時に、

味方にボールをパスするためのカードです。

 

しかし、このパスカード、相手がパスカードを選択した時に出すと、

なんと「相手のボールを強奪できる」という効果も持ち合わせていました。

 

「相手は、エースにパスを出すだろうな?」と先読みして、

パスカードを狙って出す…この心理戦が、またたまらない!

 

そして、もう一枚のカードが、

このゲームのバランスを破壊し、

同時に駆け引きの難易度を最高に引き上げてくれた、

まさしく「禁断のカード」こと「ラインクロス」です。

 

このラインクロスカード、

その効果は「相手のボールを100%奪う」という、とんでもないものでした。

 

相手がどんなに強力な必殺技を放とうとも、

このラインクロス一枚で、全てを無かったことにできてしまうのです。

 

もちろん、これは相手も同じ。

 

こちらが最高の状態で放った必殺技を、

いとも簡単にかき消される…その凶悪さたるや、凄まじいの一言!

 

「ラインクロスで相手のボールを奪う」

「パスカードで、主人公の弾平にパスをする」

「必殺技のカードで、相手に渾身の必殺技を叩き込む」

こんなコンボを成功させた時の快感は、とんでもない達成感を味わえました。

 

しかし、コンピューターも決してバカではありません。

 

最後の必殺シュートの場面で、

「そう来ると思っていたよ」と言わんばかりに、

ラインクロスを頻繁に繰り出してくるのです。

 

この駆け引きが本当に面白かった!

 

絶対絶命のピンチに、

ひっそりとラインクロスカードが配られた時の、あの興奮は忘れられません。

 

こちらが優位な時はラインクロスを温存し、相手の切り札を封じる。

 

そして、三枚のカードが揃った時は、一気にたたみかける…。

 

そんな戦略性の高さが、この素晴らしい作品の魅力でした。

 

 

弱きチームから最強のオールスターへ!「うっぷん晴らし」の快感

 

このゲームは、

常に相手チームの方が強い状態で進行していきます。

 

特に序盤は、こちらのチームには「みさとちゃん」という、

いかにも貧弱な女の子がいるくらいですから、

激しい攻撃が飛び交う中に、ぽつんといる彼女を見るたびにハラハラしたものです。

 

そんなチームで、

強豪ひしめくトーナメントを勝ち抜いていかなければならない…その試練が、

またプレイヤーを燃えさせるのです。

 

しかし、このゲームには、

そんな苦労を吹き飛ばすような、面白いシステムも搭載されていました。

 

なんと、ライバルチームを倒すと、

相手のエースが自分のチームに仲間として加わるのです!

 

今まで鬼のような強さを誇っていたライバルが、

次の試合では自分の仲間として並んでくれる…この展開は、

進めば進むほど、どんどん面白くなっていきます。

 

そして、最後の試合では、

これまでの強力なライバルたちが全員一丸となって戦う「オールスターチーム」を結成!

 

どこからボールを投げても必殺技のオンパレードになる光景は、まさに圧巻。

 

まるで往年の名作ゲーム「キャプテン翼」を彷彿とさせる、夢のような展開でした。

 

そんなオールスターチームでも、

最後の最強チームに苦戦する…この「燃える」展開は、最高に興奮しましたね。

 

どんなに強力な必殺技を放っても、

いとも簡単にキャッチされるラスボスの凄さには、ただただ感嘆するばかりです。

 

ゲームの前半は、

いかに弱いチームで相手の強豪校を倒していくかという、戦略的な楽しさ。

 

ゲームの後半は、

今まで溜め込んだうっぷんを晴らすかのように、必殺技をぶちかまし続ける爽快感。

 

この二つの異なる楽しみ方が、

「炎の闘球児・ドッジ弾平」の最大のセールスポイントでした。

 

 

時を忘れて熱中する、無限コンティニューの魅力

 

このゲームは、

無限コンティニューとパスワード方式を採用していたため、

時間を気にせずじっくりと遊ぶことができました。

 

難点としては、一試合が比較的長めだったことでしょうか。

 

大体20分くらいかかった記憶があります。

 

それでも、一度始めるとあっという間に時間が過ぎてしまい、

「次の日は早いのに、何試合も遊んでしまう…」そんな魅力がこのゲームにはありました。

 

こんなにも駆け引きを楽しめる作品は珍しい、

ファミコンの隠れた名作「炎の闘球児・ドッジ弾平」

そんな最高のゲームを楽しんでいきましょう

 

 

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