レトロゲームとマンガとももクロと

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マザーコスモス 杉山実  二度読み必至!背景に隠された、もう一つの物語へようこそ。

二度読み必至!背景に隠された、もう一つの物語へようこそ。

退屈な漫画に飽きていませんか?

 

ありきたりなストーリーに物足りなさを感じていませんか?

 

もしあなたが、読むたびに新しい発見があり、

心に深く突き刺さるような衝撃的な作品を探しているなら、

今から語るこの物語は、まさにあなたのためにあります。

 

これからご紹介するのは、偶然の出会いから始まった、衝撃のSF冒険漫画! その名も、『マザーコスモス』

 

2005年に青林工藝舎から発売された、

杉山実氏による隠れた名作です。

 

 一見、爽やかな少年冒険譚。

 

しかし、その奥に隠された、

狂気と美しさの入り混じった世界が、読む者全てを圧倒します。

 

さあ、あなたの常識を捨て、少年サトルと共に、壮大な冒険の旅に出かけてみませんか?

 

 

  1. 想像を絶する描き込み量!これはもはや、”読むアート”だ

 

『マザーコスモス』を語る上で、まず最初に触れずにはいられないのが、

その圧倒的な“描き込み”です。

 

最近、偶然この作品を古本屋で見つけ、

何気なくページをめくった瞬間の衝撃は、今でも鮮明に覚えています。

 

「どんなマンガなんだろう?」と、軽い気持ちで開いたその先には、

とてつもない世界が広がっていたのです。

 

キャラクターは、

ジャンプで連載されていてもおかしくないような、

シンプルで親しみやすい少年漫画テイスト。

 

しかし、その背後に描かれている背景のディテールが、

あまりにも異常だったのです。

 

崩壊した都市、異形の植物、そして、

文明の残骸… 一つ一つのコマが、まるで緻密な油絵のように描き込まれており、

瓦礫一つ、壁のひび割れ一つ、植物のツタ一本に至るまで、

信じられないほどの情報量が凝縮されています。

 

これはもはや、漫画ではない。 もはや“アート作品”と呼ぶべきものなのです。

 

キャラクターのイラストがシンプルだからこそ、

その背後にある禍々しく、不気味に、そして美しく捻じ曲げられた背景が、

より一層際立って見えます。

 

この極端なまでのギャップこそが、この作品の最大の魅力です。

 

だからこそ、この漫画は、二度読むことを強くお勧めします。

  • 一周目は、何も気にせず、ただひたすらに物語を追う。少年サトルが、行方不明の友を探し、不思議な少女と出会い、伝説の都市「マザーコスモス」を目指す壮大な冒険を、爽やかに楽しむ。
  • 二周目は、一コマ一コマをじっくりと、「背景鑑賞」の視点で読み込む。キャラクターの動きの奥に隠された、精細で不気味な造形物、崩壊した世界の残骸、そして、作者の狂気とこだわりが詰まったディテールを発見する。

たった一冊で二度おいしい、とてつもない衝撃を味わえるのです。

 

 

  1. RPGのような冒険から、深淵の恐怖へ…二つの顔を持つ物語

 

『マザーコスモス』の物語は、

まるで懐かしのRPGをプレイしているかのような、ワクワクする冒険から始まります。

 

文明が滅んだ近未来。

 

発掘屋の少年サトルは、

行方不明になった幼なじみを探すため、

廃墟となった「ガーゴイルシティー」へと足を踏み入れる。

 

そこには、ガーゴイルという門番のような存在がいて、

まるで『ドラゴンクエスト』の序盤を彷彿とさせる。

 

また、奴隷しか住んでいない「バードマンの街」で、

行方不明の父親の情報を探したり、

手に持った剣を武器として戦ったり…その流れは、まさしく冒険ゲームそのもの。

 

「この次はどんな街で、どんな仲間と出会うんだろう?」と、

胸をときめかせながら読み進めることができます。

 

しかし、物語が進むにつれて、

そして背景の描き込みが複雑になるにつれて、この作品は全く違う顔を見せ始める。

 

爽やかだった冒険譚は、

だんだんと薄気味悪い、不気味な雰囲気に変わっていく。

 

それは、楳図かずお先生の『漂流教室』にも通じる、

得体の知れない恐怖。

 

とても美しくて、同時にとても怖い。

 

美しさと不気味さが同居する独特の世界観は、読者の心を静かに侵食していく。

 

『マザーコスモス』は、

RPGのようなワクワク感と、サイコホラーのような薄気味悪さが、

絶妙なバランスで融合しているのです。

 

この相反する要素が、見事に一つの作品にまとめられている。

 

だからこそ、読後も心に深く残り、

「もう一度読んでみよう」という衝動に駆られるのです。

 

 

まとめ:この「個性」に、あなたは魅了される

 

私は、こういった「個性の強い漫画」が心から好きです。

 

『マザーコスモス』は、まさにそんな作品の一つでした。

 

一度読んだだけでは、その全貌を掴むことはできない。

 

読み返せば読み返すほど、新しい発見がある。

 

それは、まるで、迷宮を探索するかのような知的興奮をもたらしてくれる。

 

風邪をひいた時には読むのをためらうような、

そんな強烈な魅力を持つ作品。

 

だが、その強烈さこそが、この漫画を唯一無二の存在にしているのです。

 

もしあなたが、

  • アート作品のような漫画を体験したい
  • 読むたびに新しい発見がある作品を求めている
  • 『漂流教室』や『リンダキューブ』のような、美しさと不気味さが同居する世界観が好きだ

 

そういった人なら、

この機会に、ぜひ『マザーコスモス』を手に取ってほしい。

 

きっと、あなたの心に深く突き刺さり、忘れられない名作になるはずです。

 

 

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