13,000円かけても後悔なし!奇跡が重なって辿り着いたネオジオポケットの伝説『水木しげるの妖怪写真館』

1999年にSNKから発売されたネオジオポケット用ソフト
『水木しげるの妖怪写真館』。
ジャンル:RPG、ガンシューティング
参考価格:ソフトのみ 8,670円、完品状態 17,200円
プレイ時間:約13時間
おすすめポイント:ポケモン系RPGの最高峰!人生にワクワクを求めている人なら絶対にハマる。
私は「奇跡」というものを信じています。
つい先日、私は『ラストバレット』という、
少女漫画にスナイパー要素をぶち込んだアドベンチャーゲームをプレイしました。
もしその少し前に『ゴルゴ13』の愛蔵版を読んでいなければ、
おそらく2、3年は積んだままだったでしょう。
たまたまラストバレットを買っていて、
たまたまゴルゴ13を読んで、無性にスナイパーゲームが遊びたくなった。
この巡り合わせは、まさに奇跡としか言いようがありません。
そして今回、その奇跡が『ラストバレット』以上に重なったことで、
「もうこれは運命だ!遊ぶしかない!」と決心しました。
その始まりは、およそ一か月前のことです。
ファミ通で昔から連載されているゲーム系のギャグ漫画
『ドキばくアニマル』を久しぶりに手に取ったのがきっかけでした。
この漫画は、『パプワくん』でお馴染みの柴田亜美先生が、
ゲーム制作会社に遊びに行って大暴れするという、
コアなゲーム好きにはたまらない内容です。
ゲームの作り手という遠い存在が、
この漫画を読んでどんどん身近に感じられました。
その『ドキばくアニマル』の中で、
何度も何度も猛プッシュされていたのが、
今回の『水木しげるの妖怪写真館』だったのです。
本編とは全く関係のない話でも、
突如『水木しげるの妖怪写真館』の名前が出てくる。
読んでいるうちに、知らず知らずのうちに、
このゲームへの興味が湧いてきました。
十数年ぶりに読んだ漫画でしたが、
「そういえば、このゲームをいつか遊びたかったんだ…」と、
遠い記憶が呼び覚まされました。
しかし、この時点ではまだ決定打とはなりませんでした。
なぜなら、私自身がネオジオポケットを持っていなかったからです。
もしネオジオポケットを持っていたなら、
「8,000円だけど買っちゃおうかな?」となっていたかもしれません。
しかし、本体がなければゲームはできません。
その時は「まあ、もうちょっと後でもいいか」と、諦めました。
それから3週間ほど経った頃、二つ目の奇跡が起こりました。
行きつけのブックオフに、
なんとネオジオポケットカラーが入荷したのです!
15年以上そのお店に通っていますが、
ネオジオポケット本体が入荷しているのを見たのは数えるほど。
ましてや、カラー版は生まれて初めてでした。
5,500円という強気の値段でしたが、
箱と説明書付きということもあり、思い切って購入を決断しました。
おそらく、あの時『ドキばくアニマル』を読んでいなければ、
私はこのネオジオポケットカラーを買っていなかったでしょう。
「ネオジオポケットカラー…珍しいな!」で終わっていたはずです。
メガドライブミニのゲームも溜まっていますし、
ニンテンドーDS最後のウィザードリィも控えています。
「買っても当分遊ばないだろうな…」と、スルーしていたに違いありません。
しかし、今回は違いました。
『ドキばくアニマル』を読んで
『水木しげるの妖怪写真館』への憧れが復活した。
その最高のタイミングで、
これまで一度も入荷されなかったネオジオポケットカラーが入荷する。
これこそが、運命なのだと思います。
そして、もう一つ大きな理由がありました。
それは、「私がプレミアソフトの実験体になる」という使命感です。
多くの人がプレミアソフトに手を出せないのは、
「遊びたいけど、本当に面白いのか分からない」という不安があるからです。
私もそうでした。
だからこそ、私が率先してその役割を担おうと思いました。
このゲームの感想が、
あなたにとっての「リトマス試験紙」になれば嬉しいです。
「興味があるから買ってみよう」「もっと安くなるまで待つか」など、
購入の判断材料として役立ててください。
水木しげるの妖怪写真館とはどんなゲーム?
『水木しげるの妖怪写真館』は、
1999年にSNKから発売されたネオジオポケット専用のRPGです。
ネオジオポケットカラー専用だと思っていましたが、
無印のネオジオポケットでも遊べたようです。
このゲームの目的は、
水木しげる先生の弟子になるために、全国の妖怪を撮影して回ることです。
ゲームシステムは、
まるで『ポケットモンスター』とガンシューティングを融合させたような、
非常にユニークなものです。
『ポケットモンスター』ではモンスターを戦わせて捕獲しますが、
このゲームでは、逃げ回る妖怪を追いかけ、
「ここだ!」というベストなタイミングでシャッターを切ります。
きれいに撮影できれば大成功、
失敗すれば経験値が少ないというシンプルなルールです。
このシンプルさのおかげで、
1回のバトルが数秒で終わることもあり、サクサク感が抜群です。
このサクサク感は、本家ポケモンよりも優れているかもしれません。
次に、捕まえた妖怪をどうするか、という点も独特です。
ポケモンでは、
捕まえたモンスターは最強のポケモンマスターになるための
「戦力」となりますが、
このゲームでは、主に「アルバムを埋めるための存在」となります。
アルバムに妖怪を封印することでイベントが進むため、
RPGというよりは、むしろアドベンチャーゲームに近い感覚です。
例えば、強力な妖怪が守る結界を解くために、
特定のレアな妖怪を探し出す、といったクエストをこなしていくことになります。
また、撮影した妖怪の写真はお金になります。
妖怪の写真は、
珍しいほど、そしてレベルが高いほど高値で売れます。
このゲームでは、電車や船、飛行機を使って全国を移動するため、
旅費がかかります。
アルバムを埋めるために妖怪を撮りつつ、
旅費のために妖怪を売るという、リアリティのある経済システムも面白かったです。
もちろん、RPG的な要素も楽しめます。
「フォトバトル」という大会があり、
これに勝ち抜くために強い妖怪を集めるという目的もあります。
同じ妖怪でも能力がバラバラに設定されているため、
よりハイスペックな妖怪を求めて、何度も写真を撮りまくる…この繰り返しが、
ゲームを飽きさせない理由の一つでした。
レベルアップのスピードが異常!常に大興奮!
私がこのゲームで最も好きだったのは、
「レベルアップの異常な速さ」です。
このゲームのレベルが上がるのは主人公です。
妖怪を撮影することで経験値が入り、
レベルアップするたびにカメラマンとしての能力が上がっていきます。
そのレベルアップのスピードが、もうとてつもないのです。
極端な話、2〜3分で1レベル上がることもあります。
数枚写真を撮っただけで、「え、もう上がるの!?」と驚くほどです。
レベルが上がれば、カメラマンとしての能力がアップし、
次の妖怪をより楽に撮影できるようになります。
そうすると、きれいに写真を撮れる確率が上がり、
もらえる経験値も跳ね上がります。
この連鎖が本当に素晴らしかった。
他のポケモン系RPGでは、
一度捕まえた妖怪は基本的には用済みになってしまいますが、このゲームでは違います。
- 経験値がたくさんもらえる。
- 写真が高く売れる。
- もっとハイスペックな妖怪が手に入るかもしれない。
これらの理由から、全ての妖怪との出会いが「捨て試合」ではなく、ワクワクドキドキの連続となります。
『ドラクエ』でレベル50なのに、
スライムとの戦闘が楽しいようなものですからね。
面白い戦闘か、超面白い戦闘しかない。
この体験が、1日8時間も夢中で遊んでしまった理由かもしれません。
アルバムを埋める最高の喜び
私は生粋のコレクターです。
物を集めるのが大好きな人間にとって、このゲームは間違いなく神ゲーでした。
なぜなら、アルバムを埋めるのが最高に楽しいからです。
このゲームには、
朝、昼、夕方、夜といった「時間」、
野原、森、橋、田んぼ、墓場といった「場所」、
そして北海道、東北、関東、九州といった「地方」の概念があります。
- どの時間に
- どの場所で
- どの地方で
撮影するかによって、出現する妖怪が変化します。
この奥深さがたまりません。
当時のポケモンは、
内蔵電池のリアルタイム機能で出現するポケモンが変化しましたが、
このゲームは『ドラゴンクエスト』のように歩くと時間が経過するシステムです。
数十秒で時間が変化するので、
サクサクと新しい妖怪を探せるのも良かったです。
新しい地方に行くたびに、出現する妖怪がガラリと変わる。
そのたびに、ゲームの面白さが再装填されるのです。
「このエリアのポケモンを全部捕まえるまで次に進まない!」
そんなプレイスタイルの人のために作られた、最高のシステムだと思います。
一点だけ惜しい…でもそれ以外は完璧
『クロノ・トリガー』や『ライブ・ア・ライブ』、『ドラクエ3』のように、
誰がプレイしても文句なしに面白いゲームを「伝説のゲーム」と呼ぶならば、
『水木しげるの妖怪写真館』もその一本だと私は確信しました。
始まりから終わりまで、ずっと面白かったです。
だれることなく、最初から最後までフルスロットルで駆け抜けられました。
本編クリア後も、まだ見ぬ妖怪を探すのが本当に楽しい。
不満なんて何一つありません。
ただ、一点だけを除いては…。
それは、「短い」ということです。
私は約13時間でクリアしましたが、
人によっては10時間でクリアできるかもしれません。
これだけ面白いゲームなのに、
ボリューム感がそれほどないのが、唯一にして最大の弱点かもしれません。
なぜ短くなったのか?
それは、エンカウント率が0だからです。
他のRPGとは違い、
フィールドを歩いていても妖怪は出てきません。
「さつえい」というコマンドを選んで、
任意でエンカウントを発生させるシステムになっています。
- レアな妖怪を探したい時や物語を進めたい時は、エンカウント率0でサクサク進む。
- レベル上げや妖怪収集をしたい時は、意図的にエンカウントを発生させ、連続でバトルを繰り広げる。
この住み分けが、ストレスを全く感じさせませんでした。
もしエンカウント率が高ければ、
ボリュームは増えたかもしれませんが、
このゲームの持つスピード感は失われていたでしょう。
ここは勇気ある決断だったと思います。
「もう2倍長く遊べて、もう2倍妖怪の量を増やして、面白さはこのままでいい」
そんな続編を期待してしまうほどの傑作でした。
水木しげるの妖怪写真館のまとめ
現在、ソフトのみの価格は8,670円です。
私が買った時も8,000円くらいでした。
これ以上安くなることは、おそらくないでしょう。
なぜなら、ソフトのみの在庫が、駿河屋さん以外ではほとんどないからです。
つまり、ソフトのみの在庫がなくなれば、
17,000円の「完品状態」の戦国時代に突入します。
そうなる前に、手を打っておくのが賢い選択だと思います。
「8,670円で買えてよかった…」
そんな日が来る前に、ぜひこのゲームを手に取ってください。
マイナーゲームの王様は、この作品で間違いない。
それが、今すぐ8,670円で買う理由です。
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