レトロゲームとマンガとももクロと

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「飛龍の拳2・ドラゴンの翼」メインの面白さを否定する、革命的ファミコンRPGに迫る!

飛龍の拳2・ドラゴンの翼メインの面白さを否定する、革命的ファミコンRPGに迫る!

今回ご紹介するのは、

ファミコン時代に一世を風靡した人気シリーズの傑作、

「飛龍の拳2・ドラゴンの翼」です!

 

1988年にカルチャーブレーンから発売されたこのアクションRPGは、

「格闘技とRPGが好きなら最高におすすめ」と、その名を刻みます。

 

 

赤川次郎「三毛猫ホームズ」が教えてくれた「常識破りの面白さ」

 

学生の頃、学校の図書館で赤川次郎さんの

「三毛猫ホームズ」シリーズを読んでいた時に、私はある種の衝撃を受けました。

 

それは、この作品が、「メインの面白さを否定する」という、

あまりにも斬新な手法を取っていたことです。

 

推理小説の醍醐味といえば、

複雑なトリックを解き明かし、犯人を突き止めることでしょう。

 

しかし「三毛猫ホームズ」は、その全てのトリックを、

まさかの「幽霊のせい」にしてしまったのです。

 

「幽霊がトリックを起こし、幽霊が事件を巻き起こす」。

そんな常識破りの設定にも関わらず、

物語は驚くほど面白く、

「メインの面白さを否定したのに、それでも面白いなんて…これはまさに天才の所業だ!」と、心底感動したものです。

 

そして今回ご紹介する

「飛龍の拳2・ドラゴンの翼」も、

まさにこの「メインの面白さを否定しても、それでも面白い」という、

奇跡的なゲーム体験を提供してくれる作品なのです。

 

 

格闘アクションとRPGが融合した、革新的なゲームシステム

 

「飛龍の拳2・ドラゴンの翼」は、

1988年にカルチャーブレーンから発売されたファミコン専用のアクションゲームです。

 

その目的は、

魔界の大王である大魔神を倒すため、

各地に散らばる5人の龍戦士たちが力を合わせて戦っていく…という、

まさに王道のヒーロー活劇。

 

ゲームのシステムは、

当時のファミコンゲームとしては非常に画期的なシステムで。

 

ステージの移動はアクションゲーム形式で、

プレイヤーはフィールドを探索しながら情報収集したり、

新たな技を教えてもらったりします。

 

そして、ステージのクリア条件を満たしたら、

いよいよ次のステージへと進むという流れです。

 

アクションステージには、

雑魚敵や敵の刺客が待ち受けており、

ここでレベルを上げて、待ち受けるボス戦に備える…というのも、重要な戦略でした。

 

パスワード方式が採用されているため、

コツコツと自分のペースで進められるのも嬉しいポイント。

 

今の時代に遊んでも、

あまりストレスを感じることがないのは、その完成度の高さを物語っています。

 

さらに、ド派手な姿に変身して戦うという、

まるで特撮ヒーロー漫画のようなノリも楽しいので、

特撮好きならば、この作品はさらに楽しめること間違いなしです!

 

 

アクションが苦手でも「龍戦士」になれる!画期的な「RPGモード」の衝撃

 

このゲームの最大のセールスポイントであり、

そして「メインの面白さを否定する」という所以が、ボスとの対戦システムにあります。

 

ボス戦では一転して格闘ゲームのようなバトルが展開されます。

 

敵の頭、胴体、足元…といった場所に「ピコン!!」とマークが出現し、

そのマークが出た瞬間にタイミングよく攻撃や防御を行うという

シビアなアクションテクニックが求められました。

 

当時のゲームとしては、

これほどまでに格闘ゲームに近いシステムは他に類を見ないもので、

アクションの腕に自信があるプレイヤーにとっては、

これ以上ないほど最高のゲームだったことでしょう。

 

しかし、誰もがアクションゲームの達人ではありませんよね。

 

そこで、「飛龍の拳2」が用意したのが、

まさに革命的なシステム、「RPGモード」でした!

 

このRPGモードを選択すると、

なんとアクションのシステムを無くし、

コマンド選択で戦うことができるようになるのです。

 

マークが出たら「攻撃する」のコマンドが、

敵が攻撃したら「防御をする」のコマンドが表示され、

そのコマンドに従って戦うことで、あんなにも強力だったボスたちを、

いとも簡単に倒すことができてしまうのです!

 

「ゲームのイベントシーンを観たいのに、ボスが強すぎて先に進めない…」

そんなジレンマを抱えていた多くのプレイヤーにとって、

このRPGモードはまさに救世主でした。

 

本来であれば、

ボスとのハラハラする格闘バトルを体験することが

ゲームの「メインの面白さ」であるはずです。

 

しかし、あえて「コマンド選択」という「逃げ道」を用意してくれたのは、

ゲーム製作者の深い優しさだったのかもしれません。

 

メインの面白さを否定しても、

それでも面白いゲームだと思わせることができるという、

圧倒的な自信があったからこそ、あえてこのシステムを搭載したのでしょう。

 

もちろん、アクションの腕を磨きたいプレイヤーのために、

そのぶん「マニアモード」という、とんでもなく難しいモードも用意されていました。

 

簡単なRPGモードでゲームの流れを掴んだら、

次は激ムズのマニアモードに挑戦して、

思う存分「飛龍の拳」の世界を堪能する…これこそが、このゲームの真髄と言えるでしょう。

 

 

シリーズの原点へ…そして未来へ

 

このゲームを遊んでいると、

「飛龍の拳」シリーズの他の作品も全て集めてみたくなります。

 

特に初代「飛龍の拳」は、

今でも名作ゲームとしてその名が挙がる作品なので、

いつか必ずチャレンジしてみたいと思っています。

 

「メインの面白さ」を否定しながらも、プレイヤーを魅了し続ける

ゲームの可能性、そして作り手の遊び心を教えてくれる、まさに唯一無二の体験なのでした

 

 

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