レトロゲームとマンガとももクロと

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1997年の電脳革命:そのムービーは、20年早すぎた。『攻殻機動隊』PS版はフチコマに乗り込み、魂を削る超絶難易度アクションだ

1997年の電脳革命:そのムービーは、20年早すぎた。『攻殻機動隊』PS版はフチコマに乗り込み、魂を削る超絶難易度アクションだ

ゲームというメディアは、

私たちを別世界へ連れ去るための「ゲート」です。

 

しかし、そのゲートの先に待ち受ける世界が、

あまりにも魅力的で、あまりにも過酷だったとしたら?

 

今回ご紹介するのは、

SFの金字塔『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』の世界観を、

当時の最新技術で完璧に再現しようと挑んだ、

プレイステーションの異端児―『攻殻機動隊』PS版です。

 

1997年、ソニーから発売されたこのアクションシューティングは、

単なるキャラクターゲームではありませんでした。

 

それは、電脳世界肉体の限界、そしてプレイヤーの精神力を試す、

一発勝負のサイバーパンク・シミュレーションだったのです。

 

フチコマに乗り込んで、色々なミッションをクリアしていく」という

シンプルなコンセプトの裏側には、

熱狂的なファンを唸らせた映像革命と、鬼畜な難易度という、

二つの極端な魅力が潜んでいます。

 

 

鋼鉄の体躯、魂の駆動:プレイヤーはフチコマとなる

 

『攻殻機動隊』PS版の主人公は、

特殊部隊「公安9課」が誇る多脚戦車『フチコマ』です。

 

従来のロボットアクションゲームのように、

巨大な人型兵器を操縦するのではなく、

愛らしいフォルムながらも恐るべき機動力を誇るフチコマに乗り込み、

数々のミッションに挑みます。

 

■機動力が生み出す新しい爽快感

 

操作感は『アーマード・コア』のような

硬派なアクションシューティングに近いものですが、

『フチコマ』の最大の特徴である高い機動力が、

他の追随を許さない独自の戦闘体験を生み出しています。

  • 壁面張り付き:垂直な壁を、まるで蜘蛛のように張り付いて移動・攻撃する。
  • 高速スライド:地面を滑るように移動し、敵の攻撃を瞬時に回避する。

 

プレイヤーは、

バルカン、ミサイル、グレネードというシンプルな3種の武装と、

驚異的なフチコマの機動力を駆使し、

電脳犯罪テロリズムの現場へと急行します。

 

複雑な操作系ではなく、

「フチコマが持つポテンシャルを、プレイヤーの技術でどこまで引き出せるか」に

焦点を当てたシステムは、

特殊兵器としてのリアリティ緊張感を完璧に再現しています。

 

■短いステージと、巨大ボスのロックマン的構造

 

ステージ構成は、

一つ一つのミッションが短く区切られており、テンポ良く進められます。

  • 雑魚敵を掃討し、目標を達成する
  • そして、最後に待ち受けるのは、巨大で魅力的な機械のボス

 

このロックマンのようなシンプルで分かりやすい構造は、

プレイヤーを飽きさせません。

 

しかし、ただの周回ゲーではないのが本作の凄み。

 

ステージの合間には、

高速の強制スクロールなど、

スピード感を最大限に活かしたバラエティ豊かなミッションが用意されており、

常に新しい挑戦が待ち受けています。

 

あなたは、「これぞ攻殻機動隊の世界で戦うことだ!」という、

熱狂的な高揚感に包まれることでしょう。

 

 

難易度という名の「試練」:そして、ムービーという名の「ご褒美」

 

このゲームを語る上で、避けて通れないのが、その驚異的な難易度です。

 

■「激ムズ」の壁、それは作品への愛を試す試金石

 

「難易度設定がぶっ壊れている」という評価は、

決して大げさではありません。

 

序盤のステージから、一切の容赦がないのです。

 

敵の攻撃は激しく、フチコマは想像以上に脆い。

 

プレイヤーには、精密な射撃技術、瞬間的な状況判断、

そして何よりも「折れない心」が求められます。

 

しかし、この理不尽にも思える難易度こそが、本作の最高のスパイスとなっています。

  • なぜ難しいのか?:それは、電脳テロの最前線という、命懸けの緊張感をプレイヤーに追体験させるため。
  • この難易度を乗り越えた者だけが、真の9課メンバーとしての達成感を得られるのです。

 

もし、この難しさに心が折れそうになったら、思い出してください。

 

このゲームをクリアするために必要なのは、

単なるテクニックではなく、『攻殻機動隊』の世界への愛

そしてフチコマへの信頼なのだと。

 

■1997年の限界を超えた超美麗アニメーション

 

そして、この修羅の世界にプレイヤーを駆り立てる最高の動機が、

ミッションの合間に挿入されるムービーシーンです。

 

オープニングムービーの圧倒的なクオリティは言うまでもありませんが、

ミッションクリアごとに展開されるストーリーデモの美しさは、

当時のPSの限界を超越していました。

  • その映像は、今見ても色褪せない。
  • 1997年当時に、これほどのハイクオリティなアニメーションをゲームで体験できた感動は、計り知れません。

 

この「ムービー」こそが、

難易度の壁に立ち向かうプレイヤーへの最高のご褒美でした。

 

「次こそは、あの素晴らしいムービーを見るんだ!」

 

この純粋な欲求こそが、

数多くのプレイヤーを地獄のミッションへと誘い続けたのです。

 

 

プレミア化の波:4500円の価値は、今、爆発的に高まっている

 

この『攻殻機動隊』PS版は、

発売から時が経つにつれ、その価値を大きく高めています。

 

かつては1000円程度で手に入った時代もありましたが、

現在は4500円という高値で取引されています。

 

これは、このゲームが持つ

「攻殻機動隊の世界を体感できる唯一無二の作品」という独自性と、

「ベスト版やリメイクが一切出ていない」という稀少性が評価された結果でしょう。

 

■最後に、あなたへの最後のプレゼン

 

もしあなたが、

  • 『攻殻機動隊』の世界に、文字通り「ダイブ」したい。
  • アーケードゲームのような、短いステージ構成でひたすら熱いボス戦を楽しみたい。
  • 「激ムズ」を乗り越えた者だけが見られる、至高のムービーをご褒美としたい。
  • そして、プレミア化がほぼ確実な、歴史的なアクションシューティングをコレクションに加えたい。

 

…そうお考えであれば、

今が4500円という価格に飛びつく最後のチャンスかもしれません。

 

難易度以外は、ほぼ完璧。

 

その唯一の欠点こそが、このゲームの魂です。

 

さあ、コントローラーを握り、フチコマと共に電脳空間の深淵へ。

 

貴方の電脳戦は、ここから始まります!

 

 

こちらから購入できます