ビームライフルより、蹴りまくれ!『ガンダム・ザ・バトルマスター』で繰り広げられる異次元の格闘
「機動戦士ガンダム」と「格闘ゲーム」。
この二つの最高が融合したら、どんなゲームが生まれるだろうか?
今回ご紹介する『ガンダム・ザ・バトルマスター』は、
その答えを提示した作品です。
1997年にバンダイから発売された、
プレイステーション専用の格闘ゲームで。
ガンダムの世界観を大胆に再構築し、
ビームライフルやビームサーベルといったお馴染みの武装だけでなく、
パンチやキックで敵をスクラップにする、豪快なバトルが楽しめます。
パラレルワールドで繰り広げられる夢の対決
このゲームは、
特定の作品のストーリーを追うのではなく、
様々なガンダム作品のモビルスーツが一堂に会し、最強の称号をかけて戦うという、
いわばパラレルワールド的な設定です。
- ガンダム、ザク、ハイゴッグといったファーストガンダムの世界から、GP02、ZZガンダム、そしてジオング、ビグ・ザムといった大型モビルアーマーまで、ファン垂涎の機体が多数参戦しています。
ゲームの目的はシンプルです。
好きなモビルスーツを選び、
各地の賞金稼ぎを倒して最強のパイロットを目指します。
システムは『ストリートファイター2』のような2D格闘ゲームに近く、
遠距離攻撃、近距離攻撃、そしてパンチやキックといったシンプルな操作で、
ド派手なバトルを繰り広げます。
しかし、他のゲームと一線を画すのが「スラスター機能」です。
これを駆使すれば、
空中を自由に飛び回ることができ、
相手の必殺技を回避したり、隙を突いて攻撃を叩き込んだりといった、
立体的な戦略が可能になっています。
遠距離攻撃にはゲージを消費するため、
遠くから一方的に攻撃するだけでは勝てず、
自然と熱い接近戦に持ち込まれるようになっています。
ザクがZZガンダムに挑み、ハイゴッグがビグ・ザムと戦う。
原作ではあり得なかった、夢のような対決が実現する、これこそが本作の最大の魅力です。
スクリーンを埋め尽くす巨体!興奮と衝撃のボス戦
このゲームの最も印象的な点は、なんといってもボスの巨大さです。
プレイヤーが操るモビルスーツは、
画面にちょうど収まるサイズですが、
中ボスやラスボスとして登場するビグ・ザム、ノイエ・ジール、そしてサイコガンダムは、とんでもないスケールで描かれています。
- ビグ・ザムの足しか画面に映らない。
- サイコガンダムが画面からはみ出している。
モビルスーツの大きさを忠実に再現するために、
画面のほとんどがボスの巨体で埋め尽くされ、上からビームが降り注ぐという、
衝撃的な演出がプレイヤーを待ち受けています。
しかし、スラスターで飛び上がればボスの全体像を見ることができ、
ファンへの配慮も忘れていません。
ただ、その巨大さゆえに、これらの機体をプレイヤーが操れないのは少し残念な点です。
それでも、圧倒的なデカさを誇るボスに立ち向かう、この興奮は格別です。
ド派手な攻撃より、蹴りまくれ!
『ガンダム・ザ・バトルマスター』のもう一つの魅力は、
「装甲がボロボロになる」という演出です。
ビームライフルやビームサーベルといった必殺技は、
確かにド派手で魅力的ですが、隙も大きいため、
避けられると逆にピンチに陥りがちです。
そんな時、最も有効なのが、地味ながらも強力なパンチとキックです。
必殺技に比べるとダメージは少ないものの、
隙がほとんどないため、相手の攻撃を止めたり、
連続で攻撃を叩き込んだりするのに最適です。
これを駆使すれば、派手な必殺技よりも簡単に相手を倒すことができ、
戦略の幅が広がります。
そして、この「蹴りまくる」戦法が最高に楽しい理由が、装甲破壊の演出です。
相手を攻撃し続けると、モビルスーツの装甲がボロボロと剥がれ落ち、
手足が粉々になっていきます。
この視覚的なダメージ表現が、戦いの壮絶さを物語っています。
ハイゴッグのコクピットがボロボロになる様を見た時、
このゲームが単なる格闘ゲームではなく、
モビルスーツの戦いを徹底的に表現しようとした、開発者の情熱を感じました。
310円で手に入る、ガンダム格闘ゲームの決定版
『ガンダム・ザ・バトルマスター』は、
ガンダムの世界観と格闘ゲームの面白さを絶妙に融合させた名作です。
- ザクがサイコガンダムを打ち破る、夢の対決。
- 蹴りまくって、敵の装甲を剥がしていく、爽快なバトル。
- 310円という手頃な価格で、手軽にガンダム格闘ゲームの真髄を味わえます。
続編も発売されており、
そちらではアッガイなどの新たな機体も参戦し、さらにパワーアップしています。
本作で面白さを実感したら、ぜひ続編もプレイしてみてはいかがでしょうか。
格闘ゲームファンも、ガンダムファンも、
どちらも大満足できるこの傑作を、ぜひ手に取ってみてください。
こちらから購入できます