7回プレイしてクリアは1回。そのヤバさが、たまらない。
[自分を強くするのか、チームを強くするのか。その選択が、人生を変える。]
[パワポケ甲子園 コナミ ニンテンドーDS]
2005年発売
ジャンル:野球、育成シミュレーション
参考価格:490円
記事のネタバレ度:普通
攻略に必要なプレイ時間:上手い人なら1時間、ハマれば無限
こんな人におすすめ:難易度の高いゲームに燃える人、シミュレーションとRPG両方の面白さを求める人
私は今「格安レトロゲーム買いまくり」の旅を続けています。
これまでに1050タイトル以上を購入しましたが、
その中で、ゲームの「ジャンル」にまつわるある面白い法則に気づきました。
旅の初期、
私はとにかく「プレイステーション1」のゲームを300本集めるという目標を立て、
ひたすら買い漁っていました。
すると、ある特定のジャンルのゲームが、
信じられないほどお手頃な価格で手に入ることに気づいたんです。
さて、ここでクイズです。
プレイステーション1のゲームで、
最も簡単に見つかるジャンルは何だったでしょうか?
答えは…スポーツ系です。
『みんなのゴルフ』や『ウイニングイレブン』、『実況パワフルプロ野球』など、
私が買った300本のうち、半分以上がスポーツゲームでした。
では、スポーツ系の次に多かったジャンルは何だったでしょう?
正解は、パズルゲームです。
『IQ』や『ぷよぷよ』など、残りの150本のうち100本がパズルゲーム。
つまり、私が学んだのは
「スポーツとパズル以外のジャンルは、見つけたら即買いすべき」という黄金律です。
『アークザラッド』や『ドラゴンクエスト7』といった名作RPGは、
昔は100円で売られていたイメージですが、今や軒並み価格が高騰しています。
だからこそ、
もし300円以下のRPGやシミュレーションゲームを見つけたら、
迷わず確保することをおすすめします。
どんなジャンルであれ、300円以下ならば絶対に損はしません。
プレイステーション1が、
手の届かない憧れのゲーム機になってしまう前に、
早めにコレクションを始めるのが賢い選択でしょう。
そんな、レトロゲームの奥深い世界にどっぷり浸かっている私が、
今回皆さんにどうしても紹介したいゲームがあります。
それがニンテンドーDSの『パワポケ甲子園』です。
『パワポケ甲子園』ってどんなゲーム?
『パワポケ甲子園』は、
2005年にコナミからニンテンドーDS向けに発売された、
野球育成シミュレーションゲームです。
このゲームの目的は、
野球部のキャプテンになった主人公が、
様々な部員をスカウトしながら甲子園優勝を目指すこと。
しかし、これは単なる野球ゲームではありません。
従来のパワプロシリーズが
「いかに最高の選手を作り上げるか」に焦点を当てていたのに対し
今作は「いかに最高の選手を育てつつ、最高のチームを作り上げるか」という、
育成シミュレーションと経営シミュレーションの要素が融合した、
非常に奥深いゲームなんです。
ゲームシステムは独特で、
練習によって直接能力が上がる
初期のパワプロシリーズに近いシステムを採用しています。
また、高校生活の3年間ではなく、
2年生の秋から夏の大会までという濃密な期間を体験するのも特徴です。
そして、このゲームの最大の魅力は、その圧倒的な「難易度」にあります。
「え、なんで退学になるの!?」
「甲子園に出場できなかったら、問答無用でゲームオーバー!?」
「いや、いくらなんでも難しすぎませんか!?」
私自身、何度も絶叫し、DSを投げそうになりました。
他のパワプロシリーズの何倍も難しい、とんでもないゲームです。
だからこそ、
「強烈なゲームに挑戦したい!」という猛者たちにこそ、
ぜひプレイしてほしい一本なんです。
退学の恐怖と紙一重の面白さ。このゲームがヤバい理由
ここからは、私がこのゲームに心を奪われた理由を、熱く語らせていきたいと思います。
- 育成と経営、二つの面白さが完璧に融合
このゲームの核となるシステムは、
「誰と練習するか」によってゲームの進め方が大きく変わることです。
- 一人で練習する:自分の能力が飛躍的にアップします。
- 二人で練習する:自分の効率は若干下がるものの、相棒の能力も同時に上がります。
- チーム全体で練習する:個人の能力はあまり上がりませんが、チーム全体の底上げができます。
この選択によって、
プレイヤーは「最強の選手」を目指すか、「最強のチーム」を目指すかという
二つの異なるプレイスタイルを楽しめます。
「いや、自分が最強なら、チームが弱くても勝てるんじゃない?」
そう考えるのは自然なことです。
実際に、一人で練習を繰り返せば、
160kmの剛速球を投げられるピッチャーや、
全ての能力がAクラスの打者を、驚くほどの速さで作り上げることができます。
しかし、ここからがこのゲームの恐ろしいところ。
自分勝手な行動は、必ずしっぺ返しを食らいます。
自分ばかり強くなると、
チームメイトから無視されるようになり、
主人公のやる気がどんどん下がっていきます。
さらに、それが続くと、なんと部室に泥棒が入るイベントが発生し、
チームメイト全員のやる気がゼロに。
せっかく育てた剛腕ピッチャーが、
地方予選で8失点…なんて悲劇が平気で起こります。
「ああ、自分勝手はダメなんだな…」と気づいた私は、
次に「みんなと仲良くする」ことを決意しました。
チームメイトの誘いを断らず、
一緒に遊びに行き、最高のキャプテンであろうとしました。
しかし、その先に待っていたのは、さらなる絶望。
今作には「マジメ度」という数値があり、
練習で上がり、遊びに行くと下がります。
私はチームメイトと遊びまくった結果、このマジメ度がゼロになり、
なんと「退学」という形でゲームオーバーになったのです。
最高のチームが完成し、
「これなら甲子園に行ける!」と確信した矢先に突き落とされた地獄。
今までのパワプロで
「肩の爆弾が爆発して終了」「交通事故で選手生命を絶たれる」といった
理不尽なゲームオーバーは経験してきましたが、
まさか「遊びすぎて退学」になるとは思いませんでした。
この圧倒的な難しさ、理不尽さがあるからこそ、
このゲームは最高に面白いんです。
7回プレイしてクリアできたのはたった1回だけ。
でも、その1回の喜びは、他のゲームの何倍も濃密でした。
- 何度も繰り返したくなる中毒性
このゲームは、理不尽な難しさだけでなく、
プレイヤーを飽きさせない中毒性も兼ね備えています。
- 1プレイ1時間という手軽さ:自分で試合を操作しなければ、1時間ほどで終わるので、サクッとプレイして、サクッと終われます。
- ミニ観戦モードの存在:試合は一瞬で終わりますが、勝率は大幅に下がります。それでも「もう一回!」と何度も挑戦したくなります。
- 強力な選手が作れる爽快感:理不尽な結末を迎えがちですが、それでも160kmピッチャーや天才バッターを比較的簡単に作れるので、そのたびに興奮が蘇ります。
最高の選手を作れたときの高揚感、
そしてそれを失う悲しみ…このジェットコースターのような感情の起伏が、
プレイヤーを虜にする魔力を秘めています。
まとめ:難易度の壁を越え、至高の達成感を目指せ
『パワポケ甲子園』は、万人向けのゲームではありません。
しかし、その圧倒的な難易度と、それを乗り越えたときの達成感は、
他のゲームでは決して味わえないものです。
- 自分勝手に振る舞えば、チームは崩壊する。
- 遊びすぎれば、退学という理不尽な結末が待っている。
このゲームは、
プレイヤーに「人生の選択」を問いかけます。
最強の選手を目指すか、最高のチームを目指すか。
どちらを選んでも、その先には試練が待っています。
しかし、その試練を乗り越え、甲子園優勝を果たしたときの感動は、
きっとあなたの心に深く突き刺さるでしょう。
「なんか、強烈なゲームないかな?」
そう思っているあなたに、
ぜひこの『パワポケ甲子園』をプレイしてほしい。
490円という破格の値段で、
こんなにも濃密な体験ができるゲームは他にありません。
さあ、あなたは最強の選手を目指しますか?
それとも、最高のチームを目指しますか?
その答えは、このゲームをプレイした先にあります。
こちらから購入できます