ハサミを持ってお読み下さい
その昔、不思議な小説が発売されていました。
その本のタイトルは、「生者と死者」です。
この本のキャッチコピーが、「消える短編小説」なんです。
実はこの小説、小説の中に袋とじが沢山付いています。
袋とじを開ける前は、「十数ページの短編小説」ですが、
袋とじを全部開けると「200ページの長編小説」に大変身です。
この本の作者の「泡坂妻夫」さんは、
実は小説家の他に「手品師」も行っていたそうです。
自分の小説自体に、短編小説が消える手品の魔法をかけたんですねぇ。
この小説は、昔友達が持っていたのを借りて読んだのですが、
その頃には、もう短編小説の面影は一切無く、
ただの長編小説になっていましたねぇ。
何故か、ちゃんと読んだのにストーリーをまったく覚えてません。
きっと、消える短編小説のインパクトが強すぎたんでしょうね。
わたしは、この本を今でもたまに探してます。
勿論袋とじが、完全な状態で読むためにね(^O^)