「おどす」「なぐる」「おちゃする」!? 伝説のヤンキー漫画がファミコンでアドベンチャーに!
漫画のタイトルは知っているのに、なぜか読んだことがない。
そんな作品、誰にでもありますよね。
私の場合は『バガボンド』や『キングダム』がそれに当たります。
人生のご褒美として、完結したら一気読みするのを楽しみにしています。
今回ご紹介するゲームも、まさにそんな一本。
漫画のタイトルは知っていても、
原作を読んだことがないままゲームをプレイすることになった、
あの伝説のヤンキー漫画『ビーバップハイスクール』のファミコン版です。
1988年、データイーストから発売された
『ビーバップハイスクール・高校生極楽伝説』。
一見するとバイオレンスな不良ゲームかと思いきや、
実は原作のギャグテイストを巧みに取り入れた、
ユニークなアドベンチャーゲームだったのです。
「シンゴ」を救い出せ! ヤンキーたちの珍道中アドベンチャー
このゲームの目的は、
主人公のヒロシかトオルを選び、何者かに連れ去られた親友のシンゴを探し出すこと。
ゲームシステムは、
フィールドを移動しながら情報を集め、事件を解決していく探索型アドベンチャーです。
しかし、そこは「ビーバップハイスクール」。コマンドも一味違います。
「きく」「しらべる」「つかう」といったお馴染みのコマンドに加え、
- 「おどす」
- 「なぐる」
- 「おちゃする」
といった、いかにも不良らしいユニークなコマンドが満載!
これこそが、原作の雰囲気を完璧に再現した、このゲーム最大の魅力と言えるでしょう。
運勢が全てを左右する! 不安定すぎるゲームバランスが最高に面白い
『ビーバップハイスクール』には、
「気力」と「運勢」という2つのパラメータが存在します。
「気力」は、主人公の体力。
ケンカに負けると減ってしまい、ゼロになるとゲームオーバーになります。
気力は、なんと道端の雑魚高校生をボコボコにすることで回復するという、
とんでもなくアウトローなシステム。
しかし、この理不尽さが、なぜか面白く感じられるのです。
そして、このゲームの攻略を左右するのが「運勢」です。
運勢は、人との会話やケンカの勝敗に大きく影響します。
運勢が悪いと、情報を聞き出せなかったり、ケンカに全く勝てなかったりして、
ゲームが全く進まなくなってしまうのです。
この運勢を上げる唯一の方法が、「おみくじ」を引くこと。
運勢が「大吉」や「バリ吉」になれば、
どんな強敵にも勝てるようになり、情報収集もスムーズに進みます。
逆に、運勢が悪ければ何度リセットを繰り返してもゲームは進まない。
これまでのアドベンチャーゲームのように、
順序立てて進めばクリアできるわけではない、この不安定で運任せなシステムこそが、
このゲームの中毒性を生み出しているのです。
今では配信不可能!? 時代が生んだ豪快なゲームデザイン
このゲームには、今の時代では絶対に許されない、豪快すぎる描写が満載です。
- 情報収集のため、高校生をボコボコにする。
- 警察にウソの情報を流す。
- パチンコ屋に学ランを着たまま入り浸る。
- 爆弾で道を破壊する。
高校生による暴力、飲酒、喫煙、ギャンブル…。
当時のゲームは、おおらかというか、寛大というか、
今の時代では考えられないような描写が許されていました。
だからこそ、このゲームはバーチャルコンソールでの配信は絶望的でしょう。
しかし、その危なっかしい魅力こそが、このゲームの面白さでもあります。
バイオレンスな内容なのに、不思議と血なまぐささを感じさせず、
ギャグテイストでサラッと見せてしまう。
このバランス感覚が、データイーストの凄さだったのかもしれません。
なぜ今、『ビーバップハイスクール』をプレイすべきなのか?
『ビーバップハイスクール』という作品を知っていても、
まさかファミコンでゲーム化されていたことを知らない人は多いかもしれません。
- 原作ファンなら必見! 漫画の雰囲気をそのまま楽しめる、ファン必携の一本です。
- ギャグアドベンチャーを体験! バイオレンスでありながら、どこか憎めないギャグテイストは、誰でも気軽に楽しめます。
- 時代の証人! 今では配信不可能なゲームを、実機でプレイして当時の雰囲気を味わいましょう。
当時の時代だからこそ許された、豪快で破天荒なゲームデザイン。
それでいて、不思議と嫌な気持ちにならない、どこか愛らしい作品です。
さあ、あなたもヒロシかトオルになって、この極楽伝説に足を踏み入れてみませんか?
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