夢のオールスター集結!「ファミコンジャンプⅡ 最強の7人」は、なぜ伝説のRPGなれたのか?

子供の頃に読んだ漫画のキャラクターたちで夢のチームが組めたら……。
そんな胸が高鳴るような想像をしたことはありませんか?
今回ご紹介するのは、その夢をファミコンというハードで実現してしまった、
奇跡のRPG『ファミコンジャンプⅡ 最強の7人』です。
1991年にバンダイから発売されたこのゲームは、
当時の『週刊少年ジャンプ』を代表する超人気キャラクターたちが、
ひとつの世界で冒険を繰り広げるという、まさに“お祭り”のような作品です。
ゲーム音楽はあの『メタルマックス』を手がけた方が担当しており、
ゲームとしての完成度も非常に高いものになっています。
中古価格は950円。
しかし、その価格からは想像もつかないほどの「ワクワク」が、
このカセットには詰まっているのです。
ドラゴンボール、そしてももクロとの共通点
最近、ドラゴンボールの新作アニメが再び大人気だそうですね。
昔アニメを見ていた世代から、今初めて見始めたという世代まで、
幅広い層に支持されているのはさすがの一言です。
そんなドラゴンボールの映画主題歌に、
私たちが大好きな「ももいろクローバーZ」の楽曲が採用されたことは、
本当に嬉しい出来事でした。
ドラゴンボールとももクロ、どちらも大好きな私にとっては、
まさに最高のお祭りです。
そして、この「お祭り感」を最高に味わえるのが、
『ファミコンジャンプⅡ』の最大の魅力だと私は思います。
前作の『ファミコンジャンプ』は、
正直なところ「クリアしただけで褒められる」と言われるほど、
ゲームとしての評価は高くありませんでした。
そのため、続編である『ファミコンジャンプⅡ』の購入は、
一種のギャンブルでした。
しかし、そのギャンブルは大成功でした。
前作の反省を活かし、
開発元には『ドラゴンクエスト』シリーズで知られるチュンソフトが参加。
結果として、ジャンプの世界観を尊重しつつも、
骨太でしっかりとしたRPGとして生まれ変わったのです。
ジャンプのエースたちが集結する夢の冒険
『ファミコンジャンプⅡ』の目的は、
異変が起きた世界を救うために、
ジャンプワールドから集結した7人のヒーローたちで冒険をすることです。
ゲームシステムは、
オーソドックスなコマンド選択式のRPG。
似たタイプのゲームで言えば、『ドラゴンクエスト』が近いでしょう。
物語は、それぞれのジャンプワールド(ジョジョの世界、男塾の世界など)を冒険し、
そこで仲間を集めていきます。
最終的には、7人の主人公たちでパーティーを組み、
世界を救うための大冒険が始まります。
この流れは、当時のジャンプファンにとって、熱すぎるほどの展開でした。
冒険に参加してくれるメンバーは、本当に豪華な顔ぶれです。
- 『ドラゴンボール』から 孫悟空
- 『まじかる☆タルるートくん』から タルるート
- 『ジョジョの奇妙な冒険』から 空条承太郎
- 『ジャングルの王者ターちゃん』から ターちゃん
- 『魁!!男塾』から 剣桃太郎
- 『ろくでなしBLUES』から 前田太尊
- 『こちら葛飾区亀有公園前派出所』から 両津勘吉
当時のジャンプを代表するエース級のキャラクターたちが集結し、
まるで『ドラゴンクエスト』のような王道RPGを楽しめるのです。
「このキャラクターたちでドラクエをやってみたい!」と夢見たことを、
このゲームは叶えてくれました。
装備品のユニークさも、このゲームをさらに面白くしています。
- 悟空は如意棒と道着。
- 両さんはロケット砲とハッピ。
- 承太郎、桃太郎、太尊は、みんな学ラン。
これまでのRPGではお目にかかれなかった、
それぞれの作品の世界観を尊重した装備の数々が、ゲームを最高に盛り上げてくれました。
最強パーティーは永遠の悩み
このゲームの最大の魅力であり、同時にプレイヤーを悩ませるのが、
「どのメンバーで冒険するか」という選択です。
登場するキャラクターは全員、大人気漫画の主人公です。
アニメ化されていたり、コアなファンに熱狂的に支持されていたり、
それぞれの漫画のファンにとっては思い入れのあるキャラクターばかりです。
しかし、このゲームでパーティーを組めるのは最大3人。
7人全員を連れていくことはできません。
残りのメンバーは「修行所」という場所でお留守番となります。
キャラクターにはそれぞれ特徴があります。
- 近距離で強力な一撃を放つ承太郎、桃太郎、太尊。
- 中距離から攻撃するタルるート、悟空。
- 遠距離攻撃を駆使して安全に攻撃するターちゃん、両さん。
このように、それぞれのキャラクターの持ち味を活かして、
バランスの良いパーティーを組むのが楽しいのはもちろん、
単純に「愛」でメンバーを決めるのも最高の楽しみ方です。
私自身、悟空、太尊、両さん、桃太郎をまんべんなく使用していましたが、
「承太郎も使いたい!」「ターちゃんもタルるートくんも連れて行きたい!」と、
常に悩んでいました。
序盤はキャラクターの強さにバラつきがあるので、
特にパーティー編成に苦労した思い出があります。
どのキャラクターも主役級。
だからこそ、誰をパーティーに入れるか、心底悩む。
こんなにも贅沢な悩みを抱えさせてくれるRPGは、なかなかありません。
「戦闘がきつい」が愛おしい、低レベルなRPG
『ファミコンジャンプⅡ』は、戦闘以外が本当にきついです。
『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』のレベル上限は99ですが、
『ファミコンジャンプⅡ』はなんとたったの16です。
これが、戦闘のきつさを助長させていました。
レベルの上限が低いということは、
レベルが1上がるだけでパラメーターが飛躍的に伸びるということですからね。
戦闘が大味になってしまうというのは物凄く惜しかったと思います。
さっきまで手も足も出なかった敵も、
レベルが上がれば簡単に倒せるようになりますからね。
もしレベルの上限が50くらいあったら、
文句なしで名作ゲームの上位にランクインしていたかもしれません。
しかし、この「サクッと終わるけれど濃厚な冒険」というバランスこそが、
『ファミコンジャンプⅡ』ならではの魅力なのかもしれません。
今こそプレイしてほしい、熱すぎるRPG
この『ファミコンジャンプⅡ』は、
ただの「キャラゲー」という枠には収まりきらない、スケールの大きなRPGです。
当時のジャンプファンはもちろん、
「ジャンプのキャラクターでドラクエを作ればいいのにな……」と
夢見たことのある方には、ぜひプレイしていただきたい作品です。
ファミコンのRPGで、
今の時代に文句なしでおすすめできる作品は数少ないと思います。
しかし、この『ファミコンジャンプⅡ』は間違いなくその一本です。
全てのキャラクターが主役級。
そんな贅沢な体験を、今こそ味わってみませんか?
きっと、熱い冒険があなたを待っているはずです。
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