クソゲーか、バカゲーか?『里見の謎』を愛しすぎた伝説のレビュー本
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ゲームレビュー本の世界には、伝説的な二大巨頭が存在します。
その一つが、多くの読者に衝撃を与えた『超クソゲー』。
しかし、その影に隠れて、
ひっそりと熱狂的なファンを生み出したもう一つの名作があります。
それが、今回ご紹介する『美食倶楽部・バカゲー専科』です。
1998年に発売されたこの本を、
発売から19年も経った2017年に偶然手にした時、
私はまるで失われた秘宝を見つけたかのような感動を覚えました。
なぜなら、この本は、単なるゲームのレビュー本ではなく、
そこには「バカゲー」という文化を深く愛し、掘り下げようとする、
作り手たちの熱い魂が宿っていたからです。
「ユーズドゲームズ」から生まれた、奇跡のエッセイ集
『美食倶楽部・バカゲー専科』は、
中古ゲームに特化した、当時としては非常にクレイジーなゲーム雑誌
『ユーズドゲームズ』のミニコーナーから生まれたエッセイ集です。
『超クソゲー』がインターネットの書き込みから商品化されたのに対し、
こちらは雑誌の連載から単行本化された、という経緯も興味深い点です。
「ゲーム雑誌の連載」と聞くと、
どこか無難な内容を想像するかもしれません。
しかし、連載元の『ユーズドゲームズ』自体が、
一風変わった、ぶっ飛んだ雑誌でした。
そのため、このレビュー本も、遠慮なく、
そして情熱的に「バカゲー」の世界を描き出しています。
扱われているゲームの幅も広く、
ファミコンやメガドライブといったレトロゲームから、
プレイステーション、セガサターンといった次世代機まで、
様々なハードの作品が取り上げられています。
また、単なるレビューにとどまらず、
「もし『ドラゴンクエスト』をバカゲーとしてレビューしたら?」といった、
実験的な企画も満載。
ゲームのレビューだけでなく、
そのゲームの持つ「バカ」な要素を、ユーモアと愛を持って語るスタイルは、
読んでいて飽きることがありません。
『里見の謎』に15ページを捧げた、狂気の愛
この本を語る上で、絶対に外せないのが、
『里見の謎』という伝説のゲームに対する、尋常ではない情熱です。
『里見の謎』は、『超クソゲー』でも取り上げられた、
もはや「クソゲー」という言葉では片付けられない、異次元の作品でした。
「どんなゲームなのかは知りたい。でも、4,000円も出してプレイするのはちょっと…」
そんな、クソゲー界のスーパースターに、
この本の編集者たちは、とことん惚れ込んでしまったのでしょう。
その結果、他のゲームが4ページから6ページ、
短いものは2ページでまとめられているのに対し、
なんと『里見の謎』には15ページという、破格のボリュームが割かれています。
物語の始まりからエンディングまでを、詳細かつ濃厚にレビュー。
4ページや6ページでは、この狂気の世界を語り尽くせない。
ならば、書けるだけ書いてやる!
そんな、作り手たちの豪快な姿勢が伝わってきます。
さらに、彼らの愛は止まりません。
『里見の謎』と同じスタッフが手掛けた、
いわば「里見の謎の弟」のような作品『10101』まで、
しっかりとレビューされています。
本家だけでなく、その系譜までをも愛し、語り尽くす。
その狂気にも似た情熱は、まさに「バカゲー」を愛する者の鑑と言えるでしょう。
『超クソゲー』好きにこそ読んでほしい、もう一つの名作
『美食倶楽部・バカゲー専科』には、
『バカゲー専科2』『バカゲー専科3』『謎のゲーム魔境』といった
シリーズ作品も存在します。
『超クソゲー』が好きだった人なら、「どこが違うの?」と思うかもしれません。
確かに、基本的なスタンスに大きな違いはありません。
しかし、この『バカゲー専科』でしか体験できない、
ユニークなゲームレビューが数多く収録されています。
この本を読めば、あなたはきっと「バカゲー」の世界に、
これまで以上の愛情を抱くようになるはずです。
ただ「クソゲー」と切り捨てるのではなく、
そのゲームが持つ「バカ」な部分にこそ、最大の魅力を発見する。
そんな、新しいゲームの楽しみ方を、この本は教えてくれるでしょう。
あなたは、どんな「バカゲー」に、特別な愛情を抱いていますか?
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