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手塚治虫が仕掛けた、史上最大のどんでん返し。『ワンダースリー』に秘められた衝撃の結末

手塚治虫が仕掛けた、史上最大のどんでん返し。『ワンダースリー』に秘められた衝撃の結末

 

驚きと感動が融合する物語に、あなたは出会ったことがあるでしょうか?

 

結末で伏線がすべて回収され、心から感動する物語。

 

あるいは、予想外の結末に言葉を失い、心底驚く物語。

 

その両方を完璧なまでに描き切った作品は、稀有な存在です。

 

もしそんな物語が存在するなら、

それは間違いなく伝説として語り継がれているはずです。

 

手塚治虫が1968年に発表したSFアクション漫画『ワンダースリー』は、

まさにその伝説に匹敵する傑作です。

 

物語の舞台は、

荒廃し、争いが絶えない近未来の地球。

 

戦争、環境破壊、人種問題…。

野蛮な振る舞いを繰り返す人類の評判は、遠い銀河系の惑星にまで届いていました。

 

地球を滅ぼすべきだという結論に至った惑星会議は、

最終判断を下す前に、たった1年間の猶予を与えます。

 

そして、地球を調査するために、

3人の銀河パトロール隊員「ワンダースリー」が派遣されました。

 

 

愛すべき「ワンダースリー」と、ひとりの少年

 

ワンダースリーのメンバーは、それぞれ異なる個性を持った魅力的なキャラクターです。

  • 心優しく、聡明な女性隊長ボッコ
  • 頑固で怒りっぽいけれど、メカの設計に長けたプッコ
  • 忠実で、ガラクタからどんな機械でも作り出すことができるノッコ

 

彼らは、地球での任務を円滑に進めるため、

ウサギ、カモ、馬の姿に変身します。

 

しかし、彼らが地球に着陸した直後、

思わぬアクシデントに見舞われ、怪我を負ってしまいます。

 

その時、彼らを助けたのが、心優しき暴れん坊の少年星真一でした。

 

動物にはとことん優しい真一は、

傷ついたワンダースリーを献身的に看病します。

 

しかし、彼の兄が国家の平和を守るスパイであることから、

真一は次々と起こる巨大な事件の渦に巻き込まれていくのです。

 

本来、平和を調査するために地球に来たワンダースリーは、

やがて地球の人間たちが繰り広げる、陰惨で暴力的な現実を目の当たりにします。

 

「うわさ以上に、野蛮でバイオレンスな世界だ…」と絶望する彼ら。

 

しかし、その絶望の中にも、

真一と彼をめぐる人々の、人間らしい温かさを見つけ出します。

 

物語は、スパイアクションとしてのスリルと、

心を通わせるヒューマンドラマが絶妙に融合しながら、読む人の心を揺さぶっていきます。

 

 

中盤から牙を剥く、天才の物語

 

この作品は、単行本2巻、

約550ページ以上というボリュームに、非常に濃密な物語が凝縮されています。

 

序盤は、一見すると

「平凡なスパイアクション漫画かな?」と感じるかもしれません。

 

しかし、物語が中盤に差し掛かると、その印象は一変します。

 

前半の穏やかな展開とは打って変わり、物語はフルスロットルで加速します。

 

畳みかけるような怒涛の展開は、まさに天才的な構成です。

 

手塚治虫作品の中でも、この尋常ではないスピード感は特筆に値するでしょう。

 

「このまま普通に終わるんだろう」と油断していた読者を、

手塚治虫は最高の形で裏切ります。

 

この漫画のクライマックスは、

誰もが予想し得ない、とんでもない結末が待ち受けているのです。

 

 

「星真一」という名前の衝撃的な秘密

 

このレビューを書くにあたり、

私は改めて『ワンダースリー』を読み返しました。

 

そして、ある一つのことに気づき、鳥肌が立ちました。

 

主人公の名前は「星真一」。

 

日本のSF文学の巨匠、ショートショートの天才として知られる作家「星新一」。

 

この二人の天才は、

生前、深い親交があったと言われています。

 

手塚治虫は、星新一のエピソードをエッセイで語るほど、彼を尊敬していました。

 

しかし、手塚治虫には、有名なエピソードがあります。

 

それは、ライバルに対する異常なほどの「闘争心」です。

 

妖怪漫画で一世を風靡した水木しげるの

『ゲゲゲの鬼太郎』に対抗して、『どろろ』という傑作を生み出したように、

「自分だってできるんだ」という強烈なライバル意識が、彼の創作の源でした。

 

『ワンダースリー』の結末は、

まるで星新一のショートショートを思わせる、完璧な「オチ」が用意されています。

 

わずかなページで読者の心を揺さぶり、

結末の衝撃によって、それまでのすべての物語が新たな意味を持つ。

これはまさに、星新一の得意とする手法です。

 

もしかしたら、手塚治虫は星新一の才能に触発され、

「自分だって、物語のオチで完璧な感動と驚きを生み出せるんだ!」という情熱を

この作品で燃やしたのかもしれません。

 

だとしたら、この『ワンダースリー』は、

二人の天才が交差したことで生まれた、奇跡の共同作品と言っても過言ではないでしょう。

 

 

最後に、あなたへの挑戦状

 

『ワンダースリー』の結末の素晴らしさを、ネタバレなしで伝えるのは至難の業です。

 

しかし、もしあなたがこのレビューを読んで、

少しでも興味を持ったなら、ぜひこの傑作を手に取ってください。

 

そして、この漫画を読むときは、周りに誰もいない静かな環境で、集中して読んでください。

 

なぜなら、物語をじっくりと読み進めた人にだけ与えられる、

最高の「ご褒美」が、最後の数ページに凝縮されているからです。

 

もし途中で結末に気づいたなら、あなたはもしかすると、

手塚治虫と同じ天才なのかもしれません。

 

この名作が、なぜ今もなお語り継がれていないのか?

 

それは、結末の衝撃が大きすぎて、

誰もネタバレせずに語ることができなかったからなのかもしれません。

 

でも、語り継がれなかったからこそ、

あなたは新鮮な気持ちで、この究極の結末を味わうことができるのです。

 

さあ、手塚治虫があなたに仕掛けた、史上最大の謎を解き明かしてみませんか?

 

 

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