移動スピードが遅い、パスワードがない。でも音楽の素晴らしさでチャラです

足が遅くても、正義のヒーローにはなれるんです。早く走れ!
「悪魔城ドラキュラ」という響きだけで、ゲームを予約しに行ったあの頃。
ゲームを持っているのに、CD付き限定版を新たに買ってしまったあの頃。
そんな熱狂的な『悪魔城ドラキュラ』ファンである私が、
初めて触れたのが今回の作品、『ドラキュラ伝説』でした。
今回は、格安で購入できた数少ないドラキュラシリーズ、『ドラキュラ伝説』の感想です。
ゲームボーイで『悪魔城ドラキュラ』が遊べる奇跡
『ドラキュラ伝説』は、
1989年にコナミから発売された、ゲームボーイ用のアクションゲームです。
主人公のクリストファーを操り、
全4ステージを進んでドラキュラ伯爵を倒すのが目的です。
ゲームシステムは、
ファミコンのディスクシステムで大人気だった『悪魔城ドラキュラ』の、
ゲームボーイ移植作品でした。
ただし、いくつかのシステムが変更されています。
- サブウェポンがない
- ムチが最大まで強化されると弾丸が出る
- パスワード方式ではない
などの特徴があります。
しかし、システムが違えど、そこは天下のコナミです。
ゲームボーイでも十分に『悪魔城ドラキュラ』がプレイできることを、
今作で証明してみせたのでした。
『ドラキュラ伝説』のレビューと感想
やっぱり音楽が最高
『ドラキュラ』シリーズといえば、何と言っても音楽の素晴らしさではないでしょうか。
ゲームボーイという限られた音源でも、
「こんなにすごい音楽が聴けるのか」と改めて驚かされました。
シリーズを通して、
異常な難易度、操作性の悪さ、暗い世界観など、
プレイヤーを選ぶ作品でもありましたが、
ゲーム音楽の素晴らしさによって、大人気シリーズへと上り詰めていきました。
そんなシリーズがゲームボーイに登場した時、
「ゲームボーイの限られた音楽性能で大丈夫かな?」と思った
プレイヤーも多かったはずです。
しかし、そんな不安を圧倒的なクオリティの高さで超えてくるのですから、
「やっぱり、この時代のコナミは神がかっていたんだな」と思いました。
無限に聴いていたいと思わせてくれる、完璧すぎる音楽をぜひお楽しみください。
隠し部屋の存在が楽しい
『ドラキュラ伝説』は、比較的簡単なドラキュラシリーズだと思います。
その理由の一つが、「隠し部屋」の存在です。
一見すると進めそうにない場所に行ってみると、
1UPアイテムやムチの強化アイテム、
ライフ回復アイテムなどが置いてある隠し部屋があります。
この隠し部屋を探すのが、本当に楽しくて、
意味もなくジャンプしてみたり、ロープを極限まで登ったりと、
昔ながらのアクションゲームの楽しみ方ができます。
「ちょうどライフがないな…」とか、
「ちょうど武器が弱くなったな…」という絶妙なタイミングで、
「隠し部屋があった!」となるのも最高でした。
隠し部屋を探すことを心がければ、ゲームの難易度はぐっと下がります。
近年稀に見る足の遅いヒーロー
ゲームは、「現実離れした主人公」を操ることで、
ストレス解消になると思います。
では、『ドラキュラ伝説』の主人公、クリストファーはどうでしょうか?
彼はめちゃくちゃ足が遅いのです。
ファミコンでよくある、
「敵がたくさん出てくると、処理が追い付かずにスピードが遅くなる」という現象と
全く同じスピードです。
こののろのろした主人公で即死トラップを突破しなければならないのですから、
正直勘弁してくれと思いました。
もし、クリストファーの移動スピードが
普通のアクションゲームと同じだったら、
ゲームボーイの歴史は変わっていたかもしれません。
移動スピードがゲームの評価をかなり下げた、そんな惜しすぎる名作なのでした。
『ドラキュラ伝説』まとめ
なぜ遊んでほしいのか?
記念すべきゲームボーイ最初のドラキュラシリーズですから、粗削りな部分も多いです。しかし、ちゃんと『悪魔城ドラキュラ』していますので、まだ遊んだことがない方はぜひプレイしてみてください。
なにがそんなに面白いのか?
このゲームは、ドラキュラシリーズでありながら、当時かなり安く購入できた作品でした。移動スピードの遅さがネックだったのでしょう。
しかし、その分、移動スピードに慣れてきた頃には、ゲームの面白さが覚醒します。早めに慣れて、この名作を楽しみ尽くしてください。
今急いで買う理由ってあるの?
現在は、ニンテンドー3DSのバーチャルコンソールで配信されていますので、手軽にプレイできます。
音楽最高、難易度普通、足はめちゃくちゃ遅い。でも、ちゃんと名作です。
明らかに重い十字架を背負っている。それでも面白い。
それが、今すぐこのゲームをプレイする理由です。
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