敵側の目線も楽しめる、ギレンの野望っぽいアクションRPG
このゲームを単なるキャラクターゲームだと侮るなかれ。
2005年にニンテンドーDSで発売された
『冒険王ビィト・ヴァンデルバーサスバスターズ』は、
原作の世界観を活かしつつ、オリジナルの主人公で遊ぶ、異色のアクションRPGです。
本作の最大の魅力は、
「アクションRPG」と「シミュレーションゲーム」という、
異なるジャンルが見事に融合している点にあります。
まるで『テイルズ』のような戦闘システムに、
『機動戦士ガンダム ギレンの野望』のような陣取り要素が加わった、唯一無二の作品です。
アクションと戦略が融合した、奥深いゲームシステム
ゲームの目的は、敵軍に奪われた陣地を取り返しながら、ラスボスの城を目指すことです。
- アクションパート: フィールド上を探索し、敵と接触すると戦闘に突入します。戦闘は、テイルズシリーズのように自分でキャラクターを操作するアクション形式です。
- シミュレーションパート: マップ上には、平原や鉱山など、小さなエリアが点在しています。各エリアにある「リング」を修理すると、そのエリアが自軍の陣地になります。しかし、敵にリングを破壊されると、そのエリアは奪われてしまいます。
このゲームは、全てのリングを修理するとラスボスの城に突入できるという
シンプルなルールです。
しかし、敵もただ待っているだけではありません。
こちらが陣地を広げるたびに、敵も積極的に侵攻してきます。
あなたは、各地にいる仲間をスカウトし、
最強の戦士団を結成できます。
そして、その戦士団を重要なエリアに派遣して防衛させたり、
新たな陣地を開拓させたりと、
まるで司令官になったかのような戦略を練る必要があります。
序盤は、移動手段が徒歩しかなく、
敵も急に強くなるため、かなり苦労するかもしれません。
しかし、それを乗り越えた先に、最高の面白さが待っています。
困難を乗り越えた先に待つ、最高の喜び
最初は「面倒くさい」と感じるかもしれませんが、
このゲームには不思議と熱中してしまう魅力があります。
- レベルアップの快感:
序盤の強敵に苦戦しても、一度勝つことができれば、能力が急激に上がります。この急成長を目の当たりにすると、レベル上げ作業も全く苦になりません。
- 仲間を育てる喜び:
主人公と比べて仲間はやや弱いですが、だからこそ彼らが愛おしくなります。お金を稼いで、仲間たちの装備を整えてあげる。そんな地道な作業が、やがて強大な戦士団へと繋がり、頼もしい存在へと変わっていきます。
- 戦略性の高い攻防戦:
ゲーム後半、敵の侵攻が激しくなると、このゲームの面白さは最高潮に達します。主力の戦士団を重要な拠点で迎撃させ、その間に主人公が別のエリアを開放する…といった、高度な戦略を立てるのが非常に面白いのです。
敵側でも楽しめる、破格の「おまけモード」
このゲームのもう一つの大きな魅力は、
敵側の視点で遊べるモードが用意されていることです。
このモードでは、
主人公たちを蹴散らし、
全てのリングを破壊するという「悪のモード」を楽しむことができます。
今までのゲーム内容からは一変し、
倒した敵から報奨金を稼ぎ、そのお金で強力なモンスターを仲間にしていきます。
本編よりも難易度が大幅に上がっていますが、
モンスターを集め、自分だけの軍団を作り上げる面白さは格別です。
その邪悪な雰囲気から、
「こっちの方が面白いのでは?」と感じる人もいるかもしれません。
激ムズなシミュレーションゲームに目がない方は、
ぜひこのモードに挑戦してみてください。
なぜ今、プレイするべきなのか?
「950円は高いと思います…」
このゲームは、数年前は500円ほどで手に入ったこともありました。
ニンテンドーDSのゲームも少しずつ価値が上がってきています。
950円という値段は、非常に絶妙な価格帯ですが、
今が購入する良いタイミングかもしれません。
「冒険王ビィトを知らないんです…」
原作を知らなくても、このゲームは十分に楽しめます。
アクションRPGとしても、シミュレーションゲームとしても、
非常に奥深く作り込まれています。
渋いゲームが好きな方なら、きっとハマるはずです。
辛い時期を乗り越えた先に、最高の幸せが待っている。
それがこのゲームの醍醐味です。
ぜひ、あなたもこの奥深い世界を体験してみてください。
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