新時代の「ヌルゲー」? 萌え萌えウィザードリィライクの皮を被った究極のアイテム収集ゲーム『塔亰クランプール』
ウィザードリィライクと聞いて、何を思い浮かべますか?
「死と隣り合わせの緊張感」
「血のにじむようなレベル上げ」
「アイテムドロップの厳しさ」…そんな硬派なイメージがあるかもしれません。
しかし、今回ご紹介するPS VITA用ソフト
『塔亰クランプール』は、その全てを覆す、新時代のウィザードリィライクです。
2017年にコンパイルハートから発売されたこのゲームは、
「簡単すぎる」という評価で賛否両論を巻き起こしました。
しかし、その裏側には、他の追随を許さないほどの中毒性と、
ウィザードリィライクの新しい楽しみ方が詰まっています。
今回は、この「ちょっと優しすぎる」ゲームの魅力を、
その斬新なシステムと究極のやり込み要素に焦点を当てて徹底的にレビューします。
「萌え」と「ウィザードリィ」が融合した新感覚RPG
『塔亰クランプール』は、
突如として東京に出現したダンジョンを、
可愛らしい4人の女の子たちが攻略していく3DダンジョンRPGです。
ゲームシステムは、
ウィザードリィや世界樹の迷宮といった王道を踏襲しながらも、
独自の要素が満載です。
- デジスキン: 職業のようなシステムで、状況に応じてジョブを切り替えることができます。
- ガジェッティア: 装備できるキャラクターのような存在で、育成・合成・進化させて究極のパーティーを作り上げます。
- リアルな世界観: 冒険が生中継されたり、国会に議題を提出してアイテムを獲得できたりと、現実世界とファンタジーが融合したユニークな世界観が楽しめます。
そして、このゲームの最大の特徴が、
ダンジョン内に落ちているアイテムや宝箱の圧倒的な物量です。
1フロアに平気で100個以上のアイテムが落ちており、
その中には攻撃力3倍のチート級アイテムや、
ガジェッティアの強化に不可欠なレアアイテムまで含まれています。
しかも、これらのアイテムはダンジョンから戻るだけで復活します。
「モンスターを一切出現させない」という便利なアプリもあるため、
モンスターと戦うことなく、ひたすらアイテムを集めることが可能。
これにより、従来のウィザードリィとは全く異なる、
「アイテム収集」を目的としたゲームに変わるのです。
究極の「ガジェッティア」育成が中毒性を生む
『塔亰クランプール』を語る上で欠かせないのが、ガジェッティアの存在です。
ガジェッティアは、まるでペルソナのように、
アイテムを集めて製造したり、合成して高ランクのものを作ったりできます。
しかし、このゲームが他の作品と一線を画すのは、
1人のキャラクターが最大5体までガジェッティアを装備できるという点です。
コストという制限はあるものの、
レベルが上がればどんどんコストが増えるため、
最終的には常に5体のガジェッティアを装備できるようになります。
これにより、同じキャラクターでも、
- 攻撃スキルを特化させた「攻撃型」
- パラメーターアップスキルを特化させた「補助型」
- 攻守のバランスを取った「万能型」
といったように、プレイヤーの好みに合わせて自由にカスタマイズできます。
物語の終盤には、パラメーターが10倍になるガジェッティアまで登場します。
いかにして最強のガジェッティアを育て上げるか、
そのやり込み要素がこのゲームの最大の魅力なのです。
なぜ「クソゲー」と言われたのか? 惜しすぎる難易度
これだけ面白いシステムが揃っていながら、
なぜ世間では「クソゲー」と評されてしまったのでしょうか?
それは、ゲーム全体の難易度が極端に低いからです。
- モンスターを出現させないアプリ
- 簡単にジャンプできるオートラン
- チート級のガジェッティア
- 100個以上落ちているアイテム
- そもそも弱いボス
これらの要素が積み重なり、
ほとんど苦労することなくエンディングまでたどり着いてしまいます。
ウィザードリィライクの醍醐味である「苦労して強敵を倒す」という達成感が、
このゲームにはほとんどありません。
「システムは面白いのに、難易度がヌルすぎる」という声が多数を占めています。
究極のパーティーを組むためのシステムは完璧なのに、
その力を試す相手がいない。この「惜しさ」こそが、このゲームの最大の欠点でした。
しかし、逆に言えば、
ヌルゲー好きやウィザードリィ初心者にこそ、最高のゲームと言えます。
まとめ:なぜ、今すぐ『塔亰クランプール』を買うべきなのか?
- ヌルゲーの決定版: 製作者の優しさが詰まった、ストレスなく楽しめるゲームです。
- ガジェッティア育成の中毒性: 時間を忘れてアイテムを集め、ガジェッティアを強化する楽しさは、他のゲームでは味わえません。
- 手頃なプレイ時間: クリアまで約25時間、やり込み要素を含めても30時間程度と、気軽に遊べるボリュームです。
このゲームは、間違いなく「クソゲー」ではありません。
ただ、ちょっと優しすぎるだけです。
その優しさに身を任せて、
新時代のウィザードリィライクを体験してみてはいかがでしょうか?
こちらから購入できます