レトロゲームとマンガとももクロと

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オールドゲーム・川崎草志 心があったかくなる ゲーム会社にまつわる短編集

川崎草志さんの優しい文章が爆発している そんな一冊

 

[大事な基板が盗まれた? ランキングを独占する謎のプレイヤーとは? 

ゲームセンターに現れた不審な人物の正体とは? そんなゲーム会社にまつわる短編集]

[オールドゲーム   川崎草志   角川]

 

2016年発売  

ジャンル  エンターテイメント小説

参考価格  280円

 

 

最近は色々な本の感想を書いています

 

 

retogenofu.hatenablog.com

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過去の記事も読んでもらえると嬉しいです

 

 

今回感想を書きたいなと思ったのが

「オールドゲーム」というエンターテイメント小説です

 

どんな内容になっていて

 

どんな部分が面白かったのか?を書いていきますので

 

購入する時の参考にしてみてください

 

 

そんな今回の 

川崎草志さんの優しい文章だけを読める 待望の一冊

オールドゲームの感想です( `―´)ノ

 

 

 

 

オールドゲームとはどんな小説?

 

このオールドゲームですが

2016年に角川から発売された

エンターテイメント小説でした

 

「小説 野生時代」に書かれていた

4本の短編小説と2本の書下ろしを収録した一冊になっていまして。

 

ゲーム会社にまつわる短編小説という

かなり珍しいジャンルになっていたと思います。

 

 

そんなオールドゲームのあらすじは

 

ゲームを開発するための

「ベータ基板」が何者かに盗まれてしまった

このままではとんでもない損害になってしまう

ここから主人公の犯人探しが始まっていく

ホワイトナイトウォッチ

 

 

全世界で発売予定の大人気アクションゲーム

「バイトバック2」

 

しかしこのゲームには

何者かが仕掛けた、このままでは発売できない重大な欠陥があった

犯人は誰なのか? どうしてそのようなことを仕掛けたのかに迫っていく

バイトバック

 

 

この春入社した二人組

 

他の新入社員は色々な作業をやらせてもらっているのに、

自分たちは来る日も来る日もゲーム筐体の解体ばかり

 

そんなある日、

伝説の大型ゲーム機

「フェローパイロット」の筐体の解体を命じられて

この仕事の重要さに気づいていく

フェローパイロット

 

 

大人気のアクションゲーム

「チーフスペシャル3」は

オンラインを通じて自分のスコアをランキングに反映することができる

 

しかし、突如そのランキングを独占するプレイヤーが突如現れた

 

不正をしているのか? それともとてつもなく上手いのか?

そんな謎のプレイヤーに迫っていく

チーフスペシャル

 

 

自分が経営するゲームセンター

 

沢山のゲーム機が並べられている大型店だが、

春休みという事もあり、5・6人しか客がいない

 

そんな時、

今まで見たことがない、

怪しげな雰囲気の客が入ってきて、

最近入荷された小型のバイク筐体のゲームをプレイしだしたが

どことなく雰囲気がおかしい

 

そんな所に

昔このゲームセンターに通っていた常連が久々に帰ってきて、

昔話に花を咲かせながらも

そんな人物の謎に迫っていく

ロストウェイ

 

 

発売予定のアドベンチャーゲーム

「フールズヘリテイジ」のディレクターを担当する主人公

 

しかし、

ゲームの脚本にどうにも納得できない

 

ただ、この脚本を担当しているのが

人気作家さんなので、そう簡単に変更してくれとも言いづらい

 

そんなディレクターの大変さを体験していく

フールズヘリテイジ

 

 

こんな、

ゲーム会社にまつわる色々な物語を読むことができました。

 

刑事ものとか

 

医者ものとか

 

色々なジャンルがある中で、

100%ゲーム会社に関する物語ですからね。

 

こんなにも大好きなジャンルはなかったかもしれません。

 

 

読めば読むほど、心があったかくなっていく

 

川崎草志さんの優しい文章が爆発している

 

最高のエンターテイメント小説なのでした

 

 

 

ネタバレしたくない人はこちらからお先にどうぞ

 

 

政治・経済・社会<<政治・経済・社会>> オールド・ゲーム

280円

 

 

 

オールドゲームの感想でもあり レビューでもあり

 

この本の良かったところ

 

この本の良かったところで言いますと、

川崎草志さんの優しい文章を堪能できるという所ですよね。

 

今までの小説で言いますと、

8割怖い 2割優しいくらいの比率だったかと思うのですが。

 

今作に関して言えば、

10割優しい ですからね

 

「優しい文章だけを読んでみたい」と思っていた私にとっては、

こんなにも素晴らしい一冊はなかったです。

 

 

そんな中で、

どの物語が好きかと聞かれたら、

フェローパイロットが一番好きでしたね。

 

伝説の大型筐体である

フェローパイロットの解体を命じられた新人二人が、

そのゲームを通じて、

この仕事の素晴らしさを学んでいくという流れなのですが。

 

まあ良かったです。

 

私はゲーム関連の書籍を見かけるたびに

買ってしまうのですが。

 

そこで書かれている文章というのは、

「ゲーム会社の辛い部分」が多いです。

 

自分が作ったゲームでも、

規約上、自分が関わったとは言ってはいけなかったとか

 

ご飯を食べようと準備して、

「さあ食べるぞ」と思ったら、会社から呼び出されて

 

そのまま自宅に一週間帰れなくて

 

そのままテーブルごと捨てるはめになった、とか

 

ゲーム会社に憧れている子供の心を折るための、

リアルな世界が描かれていることが多かったです。

 

そんな文章とは真逆で、

「ゲーム会社っていいな」と素直に思えますからね。

 

フェローパイロットの物語を読むだけでも、

この本の価値はあったのではないでしょうか。

 

一発目の

ホワイトナイトウォッチも

ゲーム会社版「ナースのお仕事」的なコメディ感覚で楽しめましたし。

 

チーフスペシャルも

めちゃくちゃいい話でしたからね

 

読んでいるだけで優しい気持ちになれるというのは、

物凄く貴重な一冊だったのかなと思います。

 

 

最近疲れているな、とか

 

心が荒れてるな、と感じている人ほど

 

今作を最高にお勧めします(/・ω・)/

 

 

 

 

あそこって ああだったのかな?

 

ここからは内容に深く関わっていきますので、

本を読み終わった方に向けて書いていきたいと思います。

 

 

 

今作を読んで思ったのが、

「あれって主人公だったのかな?」です。

 

今作の舞台は、

ネットワ・テックというゲーム会社です。

 

そして、

川崎草志さんの代表作である

「長い腕シリーズ」の主人公が勤めていたのも、

ネットワ・テックという会社でした。

 

本来ならば、

他のゲーム会社でも良かったと思うのですが、

あえてネットワ・テック社の物語にしていますからね。

 

川崎草志さんが好きな人ほど、

「ネットワ・テック社の話だ」なんて、

最高に嬉しかったと思います。

 

 

で、本題に入るのですが、

あの「寝袋の女性」は主人公だったのでしょうか。

 

私は主人公だと思うんですけどね。

 

ここをはっきりさせないのも、

今作の楽しい部分ですよね。

 

長い腕シリーズを読んでいる人ならば、

主人公が毎回寝袋で寝るというのも知っていますし。

 

事件を冷静に解決するという事も、

物凄く主人公らしいですし。

 

二十代半ばという情報も

主人公と一致していますし。

 

「仮眠室は匂うんですよ」というセリフも

「仮眠室はにおいますから」という

長い腕に出てくるセリフと一致していますからね。

 

まず間違いなく

「これは主人公だ」と思えます。

 

ただ、今作を読んでから

もう一度長い腕を読み返してみると、

ゲーム会社では、寝袋で寝ていないんですよね。

 

長い腕では、

「軽く机で眠むって」という言い方でしたので、

違うのかな?とも思えるのですが。

 

軽く眠るときは机で眠って、

ちゃんと眠るときは、寝袋で眠ると

とらえることができますからね。

 

あれは主人公だったのかなと思っています。

 

主要人物であるのに、

最後まで寝袋女という名前で描かれていますし。

 

本来はバイトバックの方が

先に書かれた物語なのに

 

あえてホワイトナイトウォッチを

最初の物語に持ってきていますからね。

 

ホワイトナイトウォッチに関して言えば

長い腕シリーズのファンのために書かれた

外伝的な物語だったのかもしれません。

 

 

今作を読むことで

 

もう一度長い腕シリーズを読み返したくなってしまう

 

そんな上手さに完敗です

 

 

 

 

オールドゲームのまとめ

 

本を読んで癒されるという事はあまりないのですが

 

今作に関しては最高に癒されましたからね。

 

川崎草志作品を読んだことがない人にも

今作を最高にお勧めしたいと思います。

 

 

次は「誘神」の感想になると思いますので、

まだ読んだことがない人も、読んだことがある人も

一緒に楽しんでいきましょう

 

 

川崎草志さんの文章は、やっぱり優しかった

 

そんな最高の癒しなのでした(/・ω・)/

 

 

 

こちらから購入できます

 

 

政治・経済・社会<<政治・経済・社会>> オールド・ゲーム

280円

 

 

 

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