「こんなゲーム」が許された時代は、本当に凄かった『こもっち』:自分の性格を受け継いだ子供を、あなたは本当に育てられますか?

衝撃のテーマ:自分の性格の子供が生まれたら、一体どうなるのか?
[こもっち / ビクター / PlayStation]
2001年発売。ジャンル:育成シミュレーション。当時の参考価格760円。
「どんな人におすすめ:変なゲームが好き、自分の性格を知りたい」
このタイトルを「最高の作品」と呼ぶべき人たち
- 育成シミュレーションが好き:『プリンセスメーカー』など、奥深い育成システムに熱中できる人。
- 変なゲームが好き:一般的な倫理や常識から一歩踏み出した、「きわどい設定」を楽しむことができる人。
- 自分の性格を知りたい:性格診断の結果が、そのままゲームに反映されるという、自己探求型のシミュレーションに興味がある人。
- レトロゲームの「自由な表現」を愛する人:現代ではまず発売されないであろう、攻めたテーマにロマンを感じる人。
もしあなたが、単なるゲームではなく、
「時代が生んだ異物」としての作品に価値を見出すのなら。
この『こもっち』は、あなたの「心のざわつき」を刺激する、
忘れられない一本となるでしょう。
ゲーム市場が成熟し、様々なジャンルが乱立していた2001年。
この頃は、今では考えられないような
「大胆なテーマ」や「挑戦的なシステム」を持った作品が、数多く生まれました。
『こもっち』も、その一つ。
開発者が提示したのは、
誰しもが心の中で抱えるかもしれない、
「もし、自分そっくりの性格の子供が生まれてきたら?」という、きわどい問いでした。
このゲームの不思議さは、
単に子供を育てるシミュレーションではありません。
その導入部分から、既に「心がざわつく」仕様になっているのです。
ガチで遊んでもいいし、そうでなくてもいい。
『こもっち』のほのぼの?とした、きわどい世界をご案内します!
『こもっち』の構造:きわどい二つのパート
この『こもっち』は、
2001年にビクターから発売された、PlayStation専用の育成シミュレーションです。
そのゲームの流れは、他の作品とは一線を画しています。
- 【導入パート】親の「性格診断」と「結婚」
ゲームはまず、プレイヤー自身に焦点を当てます。
- 自分のデータを打ち込み、色々な質問に答える。
- その結果に基づいて、プレイヤーの性格が診断される。
- プレイヤーが「好きなタイプ」を打ち込む。
- その性格に合うゲーム内のパートナーと結婚する。
ここまでは、
恋愛シミュレーションや、一風変わった占いゲームのようです。
そして、この診断された「あなたの性格」こそが、
生まれてくる子供に引き継がれる要素となるのです。
- 【子育てパート】親になった自分を楽しむ
そして、いよいよ本番の「子育てパート」が始まります。
あなたは、自分の性格を受け継いだ子供(こもっち)を、
大人になるまで育て上げることになります。
■ 奥深い育成シミュレーション
見た目のコミカルさとは裏腹に、育成システムは意外と本格派です。
- 子供の才能を信じて、育て上げるという、奥深いテーマ。
- 会話を楽しんだり、ミニゲームを遊んだり。
- 「お手伝いしなさい!!」と叱咤激励したり。
- 行事に出かけて応援したり。
これは、単に子供のパラメータを上げるゲームではなく、
「親になった自分」がどう振る舞い、子供の人生にどう影響を与えるかを楽しむ、
自己投影型のシミュレーションなのです。
自分の性格を受け継いだ子が、どんな人生を送るのか?という、
リアルな興味と不安が、プレイを推し進めます。
■ ライトな見た目の優しさ
このきわどいテーマにもかかわらず、
ゲームの見た目はコミカルで可愛いのが特徴です。
『パラッパラッパー』のような、
カートゥーン調のデザインで、子供も「段ボールみたいに薄い」ユニークなビジュアル。
このライトな外見のおかげで、
テーマの重さを感じさせすぎず、「お気楽に遊べる」という、
最高のバランスが実現されています。
このゲームが持つ「きわどい」魅力と賛否両論
本作は、その特異なシステムゆえに、
当時も今も、プレイヤーの間で賛否両論を巻き起こしています。
- 【問題提起?】放置してもいいという「謎の自由」
このゲームの最も衝撃的なシステムの一つが、
「子供を放置してもいい」という、豪快すぎる仕様です。
- 何も指示しなくてもいい。
- 行事にも行かなくてもいい。
「愛を育てるゲーム」のはずなのに、
「育てなくてもいい」という究極の選択肢が用意されているのです。
このシステムは、プレイヤーに
「親とは何か?」「育てることの意味とは?」という、重い問いを投げかけます。
■ ポジティブな解釈
「親にあれこれ言われるのは嫌」という子供の気持ちを理解し、
あえて「放任主義」というスタイルを表現したかったのかもしれません。
その結果がどうなるかは、プレイヤーであるあなた次第です。
「ガチで遊んでもいいし、そうでなくてもいい」という、
この謎の自由が、本作を単なる育成ゲームではない、異質な作品にしています。
- 「今だったら発売できない」可能性
現在の厳しい表現規制や倫理観を考えると、
「自分の性格」を元にした子供の育成、
そして「放置」という行為をシステムとして組み込んだこのゲームは、
「今だったら発売できないのかな?」と思わせるきわどさがあります。
だからこそ、このゲームは
「色々なゲームが発売されていた時代だからこそ許された」、
「表現の自由」が色濃く出た、非常に貴重なアーカイブ作品なのです。
最後のプレゼン:なぜ今、760円を投じるべきなのか?
「遊ぶ時間がない」と思っているのであれば
このゲームは、いつでもセーブが可能です。
寝る前のちょっとした時間に、
子供と会話したり、簡単な指示を出したりするだけで、
あなたの「親としての時間」を少しだけ楽しむことができます。
「PlayStationを持っていない」のであれば
今や本体は比較的安価(3,000円程度)で手に入ります。
この「きわどくも心に響く」育成シミュレーションを遊ぶためだけに、
育成シミュレーション専用機として本体を揃えるのも、面白い選択です。
あなたが手に入れるのは、「心がざわつく」体験
『こもっち』は、あなたの自己診断の結果から始まる、
ユニークな育成シミュレーションです。
その奇妙なテーマときわどい自由度は、他のゲームでは決して味わえません。
現在、このゲームはまだ760円という手頃な価格ですが、
その「絶対に注目される内容」を考えると、
いつプレミア化してもおかしくありません。
特に、プレイ動画がほとんど見つからないという今の状況は、
このゲームを遊ぶこと自体が「先駆者」となるチャンスを意味しています。
何かと問題がある……かもしれない、不思議な育成シミュレーション。
さあ、あなたの分身である「こもっち」に、どんな人生を歩ませてあげますか?
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