レトロゲームとマンガとももクロと

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ゲームボーイの小さな画面に広がる、巨大な絶望と最高の冒険!伝説の傑作『ウィザードリィ外伝I 女王の受難』

ゲームボーイの小さな画面に広がる、巨大な絶望と最高の冒険!伝説の傑作『ウィザードリィ外伝I 女王の受難』

最近のウィザードリィライクゲームは、本当に快適になりました。

 

ストレスなくサクサクと進められますが、

昔のようなヒリヒリとした緊張感は薄れてしまったと感じることもあります。

 

ただの雑魚敵との戦闘でさえ、

胃がキリキリと痛むような、あのスリルはなかなか味わえません。

 

でも、たまにはあのゾクゾクするような高難易度を求めてしまいますよね。

 

そんなあなたにこそ、過去の傑作をプレイしてほしいのです。

 

今回は、クリアに30時間以上を要した、

とてつもなく手ごわいゲームのお話です。

 

エンディングに辿り着いた時の、あの計り知れない感動は、

まさに激ムズゲームだからこそ得られるものだと確信しています。

 

さあ、名作の扉を開け、

ゲームボーイの小さな画面に広がる壮絶な冒険へ、あなたをお連れしましょう。

 

 

『ウィザードリィ外伝I 女王の受難』とは?

 

このゲームは、1991年にアスキーから発売された、

ゲームボーイ専用のRPG作品です。

 

行方不明になった王女の姉を探すため、

冒険者たちがモンスターだらけのダンジョンに潜っていくという、

王道にして熱いストーリーが展開します。

 

ゲームシステムは、もちろんオーソドックスな3DダンジョンRPGです。

 

性別、性格、職業を決めて、

自分だけのオリジナルパーティーを作り、迷宮へと挑んでいきます。

 

ファミコン版にはなかった新しい呪文も追加されており、

長年のファンも新鮮な気持ちでプレイできたのではないでしょうか。

 

この作品は、

  • どんなウィザードリィライクよりも難しく
  • どんなウィザードリィライクよりも面白く
  • そして、どんなウィザードリィライクよりも愛に溢れている

 

ウィザードリィをこよなく愛する開発者たちが、

その熱意とこだわりを注ぎ込んで作った、記念すべき初の国産ウィザードリィなのです。

 

 

常識を覆す、予測不能な迷宮の罠

 

ウィザードリィには「玄室」と呼ばれる、

必ず宝箱を落とす敵が出現する、冒険者にとっては聖地のような場所があります。

 

ここでレベル上げやアイテム稼ぎをするのが、これまでのシリーズの基本でした。

 

しかし、この『女王の受難』では、その常識が通用しないのです。

なんと、玄室に敵が出現しないことがあるのです。

 

「玄室が3ヶ所まとまっているから、ここでレベルを上げよう」と

意気込んで行ってみたら、モンスターが出てきたのはたった1ヶ所だけ。

 

この理不尽な事態に、初めてプレイした時はかなりの衝撃を受けました。

 

さらに、「盗賊が怪しいポイントを発見してくれない」という、

プレイヤー泣かせの仕様も存在します。

 

隠し扉を探すだけで途方もない時間がかかってしまい、

何度も心が折れそうになりました。

 

これらの仕様が、もしかしたらバグなのかもしれませんが、

それすらもこのゲームの魅力に繋がっているように感じます。

 

予測不能な要素が、プレイヤーの緊張感を極限まで高め、一層のめり込ませてしまうのです。

 

 

早期のマロール習得と、とてつもない難易度

 

ウィザードリィファンにとって、

「マロール(ルーラ)」という呪文は特別な存在です。

 

ダンジョンのどこにでもワープできるこの最強の呪文を覚えるまでは、

一歩進むごとにドキドキするスリルを味わえます。

 

この『女王の受難』では、

地下3階という、かなり早い段階でマロールを覚えました。

 

なぜそんなに早く覚えられたのか?

 

それは、このゲームの難易度がとんでもなく高いからです。

 

モンスターは強く、手に入るアイテムはなかなか強くならない。

 

マップは意地悪な構造で、プレイヤーを迷子にさせます。

 

何度もダンジョンをさまよっているうちに、

知らず知らずのうちにレベル13まで上がってしまったほどでした。

 

これまでのウィザードリィに比べ、

経験値がかなり高めに設定されているようで、

「こんなに経験値をもらっていいの?」と驚いたのを覚えています。

 

このスパルタな難易度こそが、このゲームの真骨頂なのです。

 

 

喉がカラカラになるほどの激戦、本当の戦いはこれから

 

私がこれまでで最も難しいと感じた作品は

『ウィザードリィエンパイアII』と『エルミナージュゴシック』ですが、

この『女王の受難』は、それらに負けず劣らずのヤバさでした。

 

表のダンジョンをクリアした時のレベルは15でしたが、

本当のダンジョンはここからです。

  • 簡単な攻撃で首をはねられる
  • こちらのレベルを吸い取られる
  • ブレスで一瞬にして全滅させられる
  • 最強魔法をいとも簡単に無効化される

 

一戦一戦が、RPG史上でもトップクラスの緊張感に満ちています。

 

たった2回モンスターと戦っただけで、街に引き返すこともしばしばでした。

 

ボス戦だから帰るのではなく、

雑魚敵に2回遭遇しただけで瀕死になる。

 

これこそが、このゲームの恐ろしさであり、本当のウィザードリィの始まりだったのです。

 

真のエンディングを見るには、レベル31まで上げる必要がありました。

 

いかに裏ダンジョンが難しいかが、お分かりいただけるかと思います。

 

ゲームをプレイしているだけなのに、喉がカラカラになるほどの緊張感。

これこそが、多くのプレイヤーがこの作品を愛した最大の理由なのかもしれません。

 

 

今こそ、この名作をプレイすべき理由

 

快適なウィザードリィライクに慣れている方にとっては、かなり手ごわい作品です。

 

しかし、だからこそ面白いのです。

 

シンプルだからこそ、

純粋にダンジョンRPGの面白さを堪能できます。

 

たった一本の武器が、パーティーの運命を変える。

そんな最高のトレジャーハンティングを、ぜひ体験していただきたいです。

 

「見つけたら買おう」とずっと思っていたこのゲームですが、

我慢できずに手に入れてしまいました。

 

そして、期待をはるかに上回る面白さでした。

 

謎解きが分からず、どこに扉があるか分からず、モンスターに勝てない。

 

そんな苦しみこそが、

かつて『リルガミンサーガ』に夢中になった時の記憶を呼び覚まし、

時間を忘れてプレイさせてくれました。

 

エンディングを見た時の感動と、終わってしまった寂しさ。

 

そんな感覚は、まさに名作ゲームだからこそ味わえるものです。

攻略サイトに頼らず、苦しみながらこの名作RPGを楽しんでほしいと思います。

 

絶対にプレイすべき、ゲーム史に残る重要な作品。

それこそが、今すぐにでも手に入れるべき理由なのです。

 

 

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