複雑な要素を極限まで排除した、渋すぎるローグライクRPG『ダンジョンオブウインダリア』

数年前から気になっていた、ニンテンドーDSのローグライクRPG
『ダンジョンオブウインダリア』。
ローグライク好きとしては、いつか必ずプレイしたいと思っていた作品でした。
2008年に発売されたこのゲームは、
1986年のアニメ映画『ウインダリア』をまさかのゲーム化、
しかもジャンルはローグライクという、異色の組み合わせで話題になりました。
しかし、実際にプレイしてみると、
その選択には納得させられるものがありました。
今回は、あえて複雑な要素を排除し、
昔ながらのローグライクの面白さを追求した本作の魅力について、
じっくりと語っていきたいと思います。
『ダンジョンオブウインダリア』とは?
本作は、2008年にコンパイルハートから発売された
ニンテンドーDS専用のローグライクRPGです。
ゲームの目的は、
ウインダリアの世界観の中で、
ひたすらローグライクを楽しむという、非常にシンプルなものです。
物語はほとんど存在しないため、原作を知らなくても十分に楽しめます。
ゲームシステムは、
まるで『不思議のダンジョン』シリーズの原点回帰を目指したかのような、
非常にストイックな作りになっています。
- 入るたびに変化するダンジョン: おなじみのランダム生成ダンジョンです。
- レベル1からのスタート: ダンジョンに入るたびにレベルが1に戻ります。
- 未識別のアイテム: 拾ったアイテムは、使ってみるまでその効果が分かりません。
ここまでは、王道のローグライクです。
しかし、本作には、従来のローグライクRPGにあった便利な要素がほとんどありません。
- 倉庫やお店がない: アイテムはダンジョン内で使い切るしかなく、持ち帰ることができません。
- 合成システムなし: 装備を合成して強くするといった要素は存在しません。巻物で一時的に強化するのみです。
- 極限のシンプルさ: アイテムとアイテムを合成するシステムはありますが、特定のアイテムがないと使えず、やり込み要素としては控えめです。
これらの要素がないことで、
「今あるアイテムをどう使うか」という、
ローグライク本来の面白さがより際立っていました。
緊張感を生み出す「空腹度ゼロ=即ゲームオーバー」
本作をプレイしていて最も衝撃的だったのが、
「空腹度がゼロになると即ゲームオーバー」というシステムです。
多くのローグライクRPGでは、
空腹になってもすぐにゲームオーバーになることはありません。
HPが徐々に減っていくのが一般的です。
しかし、本作は空腹度がゼロになった瞬間に、
問答無用でゲームオーバー画面が表示されます。
このシステムのおかげで、ダンジョンに潜る際の緊張感は倍増します。
プレイヤーは常に食料の残量を気にしながら進まなければなりません。
- アイテム欄を圧迫する食料: 他のゲームであれば、食料は最低限の量を持っていけば大丈夫です。しかし、本作では餓死の恐怖に常に晒されるため、アイテム欄の多くを食料で埋めてしまうことになります。
- 取捨選択の難しさ: 食料を優先すれば、便利なアイテムや強力な武器を持つスペースが減ります。逆に、それらを優先すれば餓死のリスクが高まります。この究極の選択が、このゲームの奥深さを生み出しています。
幸い、ダンジョン内には食料が比較的多く落ちており、
食料をドロップするモンスターも頻繁に出現します。
しかし、何が起こるか分からないのがローグライク。
いつ食料が尽きるか分からないという、
この独特のハラハラ感が、他の作品にはない魅力を生み出していました。
隠されたコンセプト? 渋すぎるゲームの「優しさ」
本作を最後までプレイしてみて、
私はある一つの考えにたどり着きました。
それは、「このシンプルさは、意図的に作られたものなのではないか?」ということです。
このゲームは、
1986年のアニメ映画『ウインダリア』を原作としています。
当時10代だったファンは、発売された2008年には30代半ばになっています。
彼らの世代にとって、
ローグライクRPGの原体験は、
スーパーファミコンの『トルネコの大冒険』よりも、
さらに古く、簡素なシステムを持つPCゲームの『ローグ』に近いのかもしれません。
当時のローグライクは、
アイテムの持ち帰りや合成といった複雑な要素は少なく、
純粋な探索とサバイバルを楽しむものでした。
本作は、そんな昔ながらのローグライクを懐かしむ、
当時のファンに向けた「優しさ」だったのではないでしょうか。
- あえて短く: 5時間でクリアできるボリュームも、忙しくなった大人のために、気軽に遊べるように配慮されたのかもしれません。
- 原点回帰のシステム: 複雑な要素を排除することで、純粋なローグライクの面白さを思い出させてくれる。
そう考えると、このゲームの短所だと思っていた部分すら、
すべてが「あえて」そう作られたものに思えてきました。
まとめ
『ダンジョンオブウインダリア』は、
派手さや複雑な要素はありませんが、
ローグライクの核となる面白さを凝縮した、渋いながらも非常に完成度の高い作品です。
DSという携帯ゲーム機でありながら、
ここまでストイックなローグライクが楽しめることに驚きを隠せません。
「DSのゲームなのに、渋さで言えばトップクラスのローグライク」
昔ながらのローグライクが好きなら、
きっとこのゲームの持つ独特な魅力にハマるはずです。
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