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『彼岸花』:可愛らしい女子大生3人組が体験する、最も不穏でショッキングな京都旅行

『彼岸花』:可愛らしい女子大生3人組が体験する、最も不穏でショッキングな京都旅行

あなたは、「サウンドノベル」というジャンルに、どんなイメージを持っていますか?

 

『かまいたちの夜』のような、雪山のペンションで起きる連続殺人事件。

 

『学校であった怖い話』のような、学校の裏で囁かれるオカルトな怪談。

 

しかし、もし、その常識を根底から覆す、

とてつもなく不穏でショッキングな物語が、

あなたの想像を遥かに超える形で展開されたとしたら?

 

それが、2002年にアテナから発売されたゲームボーイアドバンスのサウンドノベル、

『彼岸花』です。

 

本作は、大ヒットサウンドノベル『弟切草』の続編として制作されました

(物語の繋がりはありません)。

 

しかし、その内容は『弟切草』を遥かに凌駕するほどの、

「大人のためのホラーミステリー」なのです。

 

 

新幹線で始まる、恐怖の京都旅行

 

物語は、新幹線の中での偶然の出会いから始まります。

 

何者かに送られてきた新幹線のチケットで、京都へ向かう女子大学生の主人公。

 

そこで、彼女は同い年の女子大学生二人組と出会い、意気投合。

 

「せっかくだから、一緒に京都観光しない?」

 

そんな軽はずみな一言から、

彼女たちの、悪夢のような京都旅行が始まっていくのです。

 

ゲームのシステムは、

昔懐かしい「かまいたちの夜」のような、王道的なサウンドノベルです。

 

文字が画面を埋め尽くし、

効果音やBGMが、あなたの心を静かに、しかし確実に蝕んでいきます。

 

もちろん、高速スキップやフローチャートといった快適な機能はありません。

 

何度も同じ文章を読むことになります。

 

しかし、その不便ささえも、

このゲームの「ショッキングな物語」を際立たせるための演出だと思えるほど、

物語そのものが持つ力が圧倒的なのです。

 

 

ゲームボーイアドバンスで、なぜこの物語を?

 

『彼岸花』の最大の魅力、

それは、このゲームボーイアドバンスという

子供向けのゲーム機で発売されたとは思えないほどの、「ハードな物語」です。

 

主人公を含めた女子大学生3人組は、

とても可愛らしいキャラクターデザインです。

 

まるで、恋愛シミュレーションゲームに出てきそうなほど。

 

しかし、彼女たちが語る過去は、

想像を絶するほど悲惨で、「男運が最悪」という言葉では片付けられないほどのものです。

  • 彼女たちが経験してきた最悪な出来事。
  • そのトラウマを抱えながら、必死に生きる姿。

 

ゲームを読み進めるほど、

あなたは彼女たちの不幸に心を痛め、

「なんとかして、この子たちを幸せにしてあげたい」と、

自然と感情移入してしまうでしょう。

 

そして、その悲劇的な過去が、

この京都旅行で起きる「怪奇現象」や「殺人事件」とどう結びついていくのか。

 

物語は、あなたをグイグイと引き込んで離しません。

 

この、「可愛らしいキャラクター」「ショッキングな物語」のギャップが、

プレイヤーに強烈な印象を与え、一度プレイすると忘れられないほどの衝撃を残すのです。

 

 

リアルとオカルトの狭間で揺れる、主人公の葛藤

 

このゲームのもう一つの特徴は、

「オカルト要素」が物語に深く絡んでくることです。

 

「着物を着た老婆が、新幹線に乗っている!」

 

「舞妓さんの幽霊が出た!」

 

主人公以外の友人たちは、様々な怪奇現象に怯え、パニックに陥ります。

 

しかし、主人公は、

そのオカルトな現象を真っ向から否定し続けます。

 

「それは光の反射です」

 

「それはどこかに抜け道があるからです」と、

論理的に、そして冷徹に、怪奇現象の謎を解き明かそうとします。

 

普段は優しく、癒し系な主人公が、

オカルトの話になると人が変わったように怒り出す。

 

この「アンバランスな面白さ」が、物語に深みを与えています。

 

そして、そんな主人公とは裏腹に、

このゲームには「心霊写真を集める」という、

最高にクレイジーなおまけ要素があります。

 

物語で「幽霊なんていない」と否定していたシーンを写真に撮ると、

そこにはしっかりと幽霊が写っているのです。

 

この「現実的」なミステリーと、「超自然的」なホラーが入り混じる、

絶妙なバランスが、『彼岸花』ならではの魅力なのです。

 

 

『彼岸花』をプレイする、たった一つの理由

 

「面白そうだけど、昔のゲームはちょっと……」

そんな風に思う方もいるかもしれません。でもご安心ください。

 

『彼岸花』は、現代のゲームに慣れ親しんだあなたでも、

その物語の力で、必ず夢中になります。

 

 

プレイ時間がないと思っているあなたへ

 

選択肢の場面以外ではいつでもセーブが可能です。

 

しかし、一度プレイを始めると、

物語の展開が気になって、やめることができなくなるでしょう。

 

できれば、時間に余裕があるときに、じっくりと物語の世界に浸ってほしいと思います。

 

 

安くなってから買おうと思っているあなたへ

 

ソフトのみなら2000円、完品状態でも5000円と、かなり高価な部類に入ります。

 

しかし、これだけの衝撃的な物語を体験できるのであれば、

2000円はお値段以上の価値があると断言できます。

 

 

クリアできるか不安なあなたへ

 

グッドエンディングにたどり着くのは、少し難しいかもしれません。

 

しかし、一度クリアすれば、

物語の途中から始めることができるようになりますので、

何度も繰り返しプレイすることで、きっとたどり着けるはずです。

 

グッドエンディング以外の結末も、

それぞれが衝撃的なので、すべてのエンディングを見て、

この物語の全貌を解き明かしてみてください。

 

このゲームを買わない理由を挙げるとすれば、たったひとつ。

 

「このゲームの存在を知らなかった」

 

弟切草の続編が発売されていたことを知っていたら、

多くの人が手に取ったはずです。

 

しかし、発売元が異なるため、知る人ぞ知る存在となってしまいました。

 

しかし、だからこそ、

今、この時代に、あなたはこの名作と出会うことができるのです。

 

子供の頃にプレイしていたら、

間違いなくトラウマになっていたであろう、超名作サウンドノベル。

 

それが、今すぐ『彼岸花』を手に取るべき理由です。

 

さあ、勇気を出して、不気味で美しい、彼岸花の世界へと飛び込んでみてください。

 

きっと、忘れられない体験が、あなたを待っています。

 

 

こちらから購入できます