「辛い制限」がゲームの面白さを覚醒させる! PS Vita『迷宮クロスブラッド・インフィニティ』がヤバい!

数々のゲームをプレイしていると、
「ああ、この制限があるからこそ面白いんだよな」と感じる瞬間がありますよね。
今回ご紹介するのは、
まさにそんな「辛い制限」があるからこそ、そのゲーム性が覚醒する、
PS Vitaの傑作3DダンジョンRPG、
『迷宮クロスブラッド・インフィニティ』!
「レベル制限が面倒くさい!」という世間の評価を覆し、
なぜこのゲームが35時間もの熱中をもたらしたのか?
その内容と、筆者が感じた面白さの秘密を、余すところなくお伝えします!
エクスとクロスブラッド、二つの血が織りなす未来型ウィザードリィライク!
2013年、サイバーフロントからPS Vitaに登場した
『迷宮クロスブラッド・インフィニティ』は、
2011年にXbox 360で発売された『迷宮クロスブラッド リローデッド』の移植作です。
「遊びたいけど360持ってない!」と嘆いていたゲーマーにとっては、
まさに待望の一本だったでしょう。
このゲームの舞台は、
特殊機関「エクス」に所属する主人公が、
ダンジョン化した様々な施設を冒険し、
なぜ世界がこのような状況になったのかを探っていくというもの。
ファンタジーでありながらリアルさを追求した、
まさに未来のウィザードリィライクがここにあります。
システムはオーソドックスな3DダンジョンRPGですが、
特筆すべきは「史上最高のウィザードリィ」と名高い
『ウィザードリィ エクス2』のシステムをベースにしている点!
エクス2ファンにはたまらない仕上がりです。
エクス2で好評だったシステムといえば、
- お金がそのまま経験値に変換できる最高のシステム
- パーティースキルを使い込むほど、冒険者同士の絆が深まり、さらに強力なスキルが使えるようになるシステム
- 壊れた装備品を拾ってきて、様々な素材と合成させて完成品を作り上げる錬金術のシステム
これらを踏襲しつつ、さらに『クロスブラッド』ならではの革新的なシステムが加わっているのです!
- 二つの職業を持つことができる「クロスブラッド」システム
- イベントごとにレベル制限をかけられる摩訶不思議なシステム
- ダンジョン内に中継ポイントがあり、そこまでたどり着くとショートカットができるシステム
まさに『ウィザードリィ エクス2』の進化版とも言える内容!
「レベル制限が面倒くさい!」と最初は思うかもしれませんが、
「あれ…意外と悪くないかも?」と感じさせる、
今までのウィザードリィライクにはなかった斬新なシステムが、
このゲームの面白さを覚醒させます。
歯ごたえのあるウィザードリィライクを求めているなら、絶対に遊んでほしい!
35時間、文字通り熱中しっぱなしだった、
新時代のウィザードリィライクを体験できるでしょう。
[覚醒] 職業は二つ持てる!?「斬新すぎる」システムがゲーム性を変える!
このゲームを一言で表すなら、「斬新なウィザードリィライク」です。
ベースのシステムは『ウィザードリィ エクス2』なので、面白さは文句なし。
しかし、それだけでは終わらない!
本作ならではの、様々な斬新なシステムがプレイヤーを飽きさせません。
まず驚かされるのが、職業を二つ持てる「クロスブラッド」システム!
このゲームの職業は、
「過去の英雄を自分に憑依させる」という設定。
源義経の遺伝子で戦士に、
卑弥呼の遺伝子で魔術師に、宮本武蔵の遺伝子で侍に…と、
英雄の力を借りることで、普通の人間が凶悪なモンスターに対抗するという、
なんともリアルな設定なんです。
そんな職業を、メインとサブで二つ持つことができるのが画期的!
戦士と魔術師で魔法戦士タイプにするもよし、
戦士と侍でゴリゴリのアタッカーにするもよし。
職業の組み合わせを考えるのが、とにかく楽しい作品でした。
今までのウィザードリィライクでは、職業は1つが当たり前でした。
「盗賊が弱くなってきたから忍者に転職しようかな」とか、
「司祭をマスターしたから召喚士に転職かな」と、
せっかく上げたレベルを犠牲にして、新たな職業として再出発するのが常でしたよね。
しかし、本作ではそのデメリットが無くなり、
いつでも職業を変えられるようになったことで、様々な職業を試しながら、
最強の組み合わせを吟味できるようになったのです!
次に驚いたのが、「中継地点」の存在。
他のウィザードリィライクでは、
迷宮内を一瞬でワープできる呪文が用意されていることが多いですが、
エクスペリエンスが発売している作品には、そのようなワープ呪文がない場合が多いです。
しかし、ワープ呪文がない代わりに
「オートラン」という自動移動システムがあるので、
面倒なダンジョンの場合はむしろそちらの方が嬉しいこともありました。
そんな中、本作では中継地点が用意されており、
いつでも迷宮の奥深くに移動できるというのは、地味ながらも最高のシステム!
『ウィザードリィ エクス2』の良い部分に、
『迷宮クロスブラッド』ならではの良い部分をプラスした、
まさに「進化」を体感できる一本です。
[賛否両論] 「レベル制限」と「セーブ不可」が、プレイヤーを極限へと追い込む!
ここまではこのゲームの良い部分をお伝えしてきましたが、
ここからは、賛否両論あるシステムについて解説します。
まず困ったのが、「迷宮内でセーブができない」システム
(アイテムを使えば一応可能ですが)。
セーブできるのは本拠地に帰った時だけなので、
一戦一戦の緊張感が半端ないんです!
まだ見ぬ強敵に出会って瞬殺され、
これまでの冒険が水の泡に…なんてこともしばしば
(多額のお金を払えば救出してもらえますが)。
梯子を上ったらボスが出てきて瞬殺、宝箱の罠にかかって全滅…基本システムが
ウィザードリィのマニアモードと同じという、なかなかの思い切りです。
次に困ったのが、「シークレットドアが発見できない」点。
9割以上のウィザードリィライクでは、
ほぼ自動でシークレットドアを発見してくれましたが、本作ではその確率がかなり低い!
「ここにあるかな?」と自分で総当たりで調べなければならないのは、
かなり上級者向けと言えるでしょう。
そして、このゲーム最大の賛否両論ポイントが、「レベルの制限」です!
特殊機関に所属しているため、
「勝手に強くなる」のはご法度だそうで、
冒険者には「ここまでレベルを上げていいよ」という基準が設けられています。
「ガンガンレベルを上げて、どんどん迷宮の奥深くに潜っていく」のが
ウィザードリィライクの醍醐味だとすれば、この制限はまさに楽しみを奪うもの!
怒りを感じたプレイヤーも少なくないでしょう。
さらに、装備品にもレベル制限がかけられています。
自分のレベル以下の装備品しか装備できないため、
どんなに強力な装備品をゲットしても、
そのレベルに達していなければ使用できないのです。
これもまた、ウィザードリィライクの「トレジャーハンティング」の楽しみを奪う、
困ったシステムかもしれません。
「さっきまでは弱者だったのに、とんでもない装備品をゲットした瞬間にエースになる!」そんなトレジャーハンティングの要素に制限がかかるのは、
最も辛い部分でもありました。
良い所と悪い所が共存する、かなり上級者向けのウィザードリィライクなのです。
[逆転の発想] 制限があるからこそ、面白さが「覚醒」する!?
「なぜこんなシステムにしたんだろう?」最初はそう思いました。
ただ辛いだけのシステムだと。
好きか嫌いかで言えば、めちゃくちゃ嫌いでした。
しかし、15時間ほど遊んだ時、
「あれ?意外と面白いかも?」と思えるようになってきたのです。
まず、レベル制限があるということは、
「お金を全て経験値に変える」という、
従来のプレイスタイルが通用しなくなったということ。
今までなら、全てのお金を魔術師につぎ込んで
最強呪文を最速で覚えるのがセオリーでしたが、
レベル制限があるので、
イベントをクリアするまでは新しい呪文を覚えることはできません。
だから、様々なキャラクターをまんべんなく育成するようになります。
いやむしろ、
「次のレベル制限が解放された時のために、お金を貯めておこうかな?」と
考えるようになるのです。
そして、この「お金を貯めている」という今までにない状況が、
新たな面白さを発見させてくれます。
今までなら、ゲットした装備品はほぼ全て売り払っていました。
ウィザードリィライクは、
新たな装備品をゲットすることで戦力を地道にアップさせていくゲームですが、
お金が経験値になるシステムだったので、
「装備品を売ってお金に変え、それを経験値に変え、最強呪文でゴリ押す」という戦法が効果的だったのです。
そんな戦法に、
一時的ではありますが制限がかけられたことで、
プレイヤーは「別に売る必要もないかな?」と、装備品をキープしておくようになります。
その結果、お金もわりとある、装備品もわりとあるという、
今までに体験してこなかった状況に!
そこで気づくのです。「あれ?装備品を強化した方がいいんじゃない?」と。
『ウィザードリィ エクス』から始まったシステムに、装備品強化があります。
ゲットした装備品に強化素材をどんどん組み合わせて、
プラスの数値を上げていく…まるで『風来のシレン』のような装備品強化の面白さが、
ウィザードリィでも楽しめるようになったのです。
しかし、エクスシリーズでは、
本格的に取り組むのはゲームクリア後だったように思います。
なぜなら、そもそも呪文が強力なので、
エンディングまではなんとかなるから。
強化するくらいなら、そのまま経験値にした方が効率的だったからです。
そしてもう一つは、結局強化してもすぐに新しい装備品が出てきてしまうから。
丹精込めて強化しても、
新しいダンジョンに行けば、それよりも強い新たな装備品がゴロゴロ出てくる…。
だったら強化しないで行こう、という流れだったのです。
しかし、この『迷宮クロスブラッド・インフィニティ』では、
その装備強化の面白さにスポットライトが当たります。
レベルに制限がかかるということは、
そのレベルまでのアイテムしか装備できません。
イベントごとに拾える宝箱のランクも決まっているので、
そのくらいのアイテムレベルの装備品しか手に入らない。
レベルも上げられない、強力な装備品も拾えない…どうすればいいのか?
装備品を強化するしかないのです!
クリア後のために貯め込んでいた強化素材を、今持っている装備品に全力投球する!
そんな、新たなウィザードリィライクの楽しみがこの世界にはありました。
装備を強化するということは、
その分のお金もかかりますし、強化するための素材も足りなくなってきます。
そんな時に、今まで貯め込んでいた装備品たちが輝き出すわけです。
なぜなら、装備品を分解することで、
装備を強化するための素材になるからです!
素材自体もガンガン拾えるゲーム性なのですが、
それでも全然足りません。
装備品を分解することで、その足りない分を補っていく…という流れになっていました。
全ての装備品を分解して強化用の素材にし、
今持っている最強の装備品を鍛え上げまくって地道に戦力をアップさせていく。
「強化のシステムってこんなに面白かったんだ!!」と教えてくれた、
このゲームならではの面白さなのです。
[禁断の力] 「汚く強くなる」!? 魔性のギャンブルシステムがプレイヤーを誘惑する!
レベル制限という、前代未聞のウィザードリィライクですが、
もう一つ、とんでもないシステムが搭載されています。
正直言って、ウィザードリィライクの楽しさを
レベル制限以上に否定しているシステムなのですが…これが、まあ面白かった!
エンディングを見るのに35時間かかりましたが、
このシステムに5時間以上費やしていると思いますし、
35時間の中に反映されているのは、たった1時間程度だと思います。
そのくらいリセットしまくりのシステムでした。
どんなシステムなのか?
それは、「装備品を新たな装備品に変化させる」という、ギャンブルのシステムです!
装備品に「ギャンブルコード」というアイテムを付加させ、
新たな装備品として誕生させる…こんなぶっ飛びまくったシステムでした。
もしこれが「そのアイテムレベル以下のアイテムになる」というシステムなら、
なんの問題もありません。
それ以上強いアイテムにはならないけれど、色々な種類に変化させることができる。
「ギャンブルって面白いね!」で済みます。
そうじゃないんです。
アイテムの強さが、少し下がったり、少し上がったりするから困ったんです!
例えば25レベルの刀があるとします。
このアイテムにギャンブルコードを使用すると、
23レベルの鎧ができたり、28レベルの杖ができたりするんです!
つまり、ギャンブルコードさえあれば、
どんどん強力な装備品に進化して行ってしまうわけです。
ここで思うでしょう。「でもレベル制限があるので、意味ないのでは?」と。
実は、「フリーコード」という、
装備できるレベルの制限を解除させる、これまた困ったレアアイテムがありまして。
このアイテムを使用することで、
どんなレベルでも強力な装備ができるようになっていました。
レアアイテムなので、全てのキャラクターの分を用意することはできませんが、
ラスボスに挑む段階では、3個ほど用意することができます。
これで、前衛3人にその時点での最強装備を装備させるという、
おきて破りの方法も可能になるのです
(これが本来のウィザードリィなのかもしれませんが)。
普通なら、クリア後にしか強力な装備は拾えないはずです。
しかし、ギャンブルコードを何百回と使用し、
強くなったらセーブ、強くならなかったらリセット…と、
何回も、何十回も、何百回もリセットすることで、
憧れの強力な装備品がどんどん集まっていく!
まさに悪魔的な面白さに繋がっていきました。
王道か邪道かで言えば、文句なしで邪道です。
たった1本の村正を出すために、
カシナートの剣が30本集まるのがウィザードリィ。
そんな激レアアイテムを出す感動が薄まってしまうのは事実です。
だからこそ、他のウィザードリィライクには今まで搭載されていないのだと思います。
しかし、このギャンブル行為自体が、めちゃくちゃ面白いのも事実!
数時間これだけをやり続けることも可能です。
宝箱を開けるドキドキ感を、一瞬で何百回も味わえるんですからね。
このシステムを考えてくれた人に、心から拍手を送りたいと思います。
トレジャーハンティングの根底を覆す「ギャンブル」という魔性のシステム。
そんなシステムを考えただけで、
このゲームの勝ちなのだろうな、と感じずにはいられません。
『迷宮クロスブラッド・インフィニティ』まとめ:挑戦者求む!新時代のウィザードリィライク!
何がそんなに面白いのか?
『ウィザードリィ エクス2』をベースにしていることもあり、
総合力で言えば、数あるウィザードリィライクの中でも上位に食い込むほど高いです。
ただ、その分難易度も高い!
特に辛かったのが、
呪文を一切使用できない「水中ステージ」の存在。
水中ステージが登場する度に、
「ここだけは、真剣に冒険しなきゃいけない」と気合が入りました。
歯ごたえのあるウィザードリィが大好きな方は、この機会にぜひ遊んでみてください。
今、急いで買う理由とは?
「王道のウィザードリィライクなのか?」と聞かれれば、
絶対に「違います!!」と答えます。
しかし、「面白いか、面白くないか?」と聞かれれば、
「マジで面白いです!!」と答えます。
それくらい、ハマった時の圧倒的な面白さが、このゲームにはありました。
PS Vitaを持っていないという人は、Xbox 360版の本家でもいいと思いますので、
Vitaか360を持っている人は、是が非でも遊んでみてください!
遊べば遊ぶほど、どんどん大好きになっていく…。
レベル制限とギャンブルの要素。これだけで、このゲームの価値は計り知れません!
こちらから購入できます

